これがPrivacy Phone、世界で唯一の、すべての通信を暗号化するスマートフォン、とFreedomPopが自慢する製品だ。同社はこの製品に、”Snowden Phone”という愛らしいニックネームまでつけているが、買うときの支払いはBitcoinのみだから、さらにオーナーの匿名性が保護される。犯罪企業のための携帯が欲しかったり、不正に入手した政府の機密を継続的にリークしたいなら、使用する電話機はこれで決まりだ。
音声もテキストも128ビットで暗号化されるという。アプリケーションやインターネット上のデータはすべて、暗号化されたVPNで送られる。それでもまだ不満なユーザは、電話番号をいつでも変えてもらえる。
FreedomPopのCOO Steven Sesarは曰く: “最近はソーシャルネットワークやモバイルデバイスで一般消費者のプライバシーが危うくなっているから、そのことに神経を尖らしているアメリカ人が増えている。それに、匿名で通信する権利は万人にある。大手キャリアにはプライバシー保護に投資するだけの柔軟性、意欲、そしてクリエティビティがない。われわれは、それでいいとは思えないから、キャリアが頼りにならないなら、うちが完全にプライベートなモバイル電話サービスを、比較的安価に提供してやろうじゃないか、という話になったのだ”。
機種はSamsungのGalaxy Ⅱで、お値段は189ドル、キャリアとの契約なし。向こう3か月は音声とテキストは無制限、データは500MBまで使える。その後は月額10ドルを、これもBitcoinでBitPayから払う。
無線通信の暗号化は前から行われている。BlackBerryのサーバを使うメールは暗号化されるし、音声とデータの暗号化をやってくれるスマートフォンアプリもいくつかある。
“大いなる力には大いなる責任が伴う”とよく言われるが、このFreedomPopのデバイスが提供するプライバシー保護は、上記のようなものよりもずっと強力で徹底している。愛国の志士たちが利用することもあるだろうし、また完全犯罪に利用されることもあろう。どちらも、人間の自由の行いだから。
FreedomPopのCEO Stephen Stokolsも、“これに限らず、新しい技術は濫用されがちだからね”、と言っている。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))