Galaxy Note 8発表、歴代最大&最高性能のペン対応フラグシップ

eng-logo-2015米国ニューヨークのイベント Unpacked 2017で、サムスンがペン対応スマートフォン Galaxy Note シリーズの最新作 Galaxy Note 8 を発表しました。

先代 Note 7の全数リコール騒ぎは未発売の日本でさえ話題になりましたが、Galaxy Note 8は汚名の返上とブランドの復活を賭けた機種であり、これまで以上に注目される責任重大な製品です。

Gallery: サムスンGalaxy Note 8 公式製品写真 | 24 Photos

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春のGalaxy S8 / S8+ から継承した『インフィニティ・ディスプレイ』は、歴代最大の6.3インチに大型化。またGalaxyで初めてデュアルカメラを採用しました。無二の個性であるS-Pen も筆圧感知4096段階、ペン先0.7mm径に進化。

中身についても、歴代最大の6GB RAMを搭載するなどスペック番長ぶりは健在。縦長の大画面と細かい操作がしやすいペン、高い処理能力から、快適なマルチタスクを売りにしたプロフェッショナル向け、一番でかくて高性能なやつが欲しいパワーユーザー向けの大型スマホです。

Galaxy S8+, Galaxy Note 8, Galaxy S8を並べて比較画像

Galaxy Note 8の主な仕様と特徴は、

・6.3インチQuad HD+ 有機ELディスプレイ

縦横比はS8 / S8+ と同じ縦長の18.5:9。6.3インチと聞くと片手端末には収まらない大きさに思えますが、これは最近のハイエンドスマホのトレンドに則って上下の余白を細く、画面を縦に伸ばしたため。画面は歴代ノートと同等の幅を確保しつつ、本体幅は細くなりました。

大画面で重量級のスマホではありますが、たとえば大型スマホとしてイメージしやすい iPhone 7 Plus (16:9で5.5インチ液晶)より、本体幅は細くなっています。(Note8は74.8mm、iPhone 7 Plusは77.9mm)。

同じ『インフィニティ・ディスプレイ』の Galaxy S8 / S8+ は画面も側面もなだらかなカーブで「磨かれた小石」のようなホールド感を売りにしていましたが、Note 8はペンを使いやすいよう画面はエッジ近くまで平らで側面の丸みも急。全体にスクエアな印象になりました。

前面の多くが画面なのでぱっと見ではS8+とそっくりですが、よりカクカクしたほうがNote 8です。実際に持って比べると、側面フレームのソリッドな手触りと貫禄の重さ(195g!)で違いが分かります。

Gallery: Galaxy Note 8 ファーストインプレッション

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・Galaxy 初のデュアルカメラ搭載

背面が広角+望遠2倍構成のデュアルカメラに。春のS8 / S8+ はディスプレイとスタイルについてはハイエンドスマホの最先端でしたが、デュアルカメラだけは流行に乗り遅れていた感がありました。

デュアルカメラは両方ともRGBの通常カメラで画角が違い、両方を使って奥行き推測から一眼レフのようなボケ味を得られる Live Focus に対応します。iPhone でいうところのポートレートモード。

Live Focus は撮影時から背景のボケ具合を確認してスライダーで調整できるほか、撮影後にも再フォーカスできることが売り。

広角側はF1.7レンズ、デュアルピクセルAF、12MP。明るいレンズとデュアルピクセルの高速な位相差オートフォーカスはS7から引き継ぎ。S7 / S8 のメインカメラはレンズと撮像素子の明るさから特に暗所に強かったため、Note 8でようやくデュアルの芸と画質の良いとこどりが実現しました。

望遠側は広角側の2倍。レンズF値は2.4、こちらも12MP。サムスンはデュアルカメラで先行するiPhone を引き合いに出して、Note 8 では両方のカメラとも光学手ブレ補正に対応することをアピールしています。

Gallery: Galaxy Note 8 カメラ作例(Live Focusモード他)

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・スタイラスS Pen は筆圧検出4096段階、ペン先0.7mm、ペンも防水

NoteのアイデンティティであるS Pen も、(主にNote 7段階で) 大きく進化。ペン先は0.7mmと細くなり、紙のノートと比較すれば小さな画面でもより書きやすくなりました。筆圧感知は4096段階。

ペンを使った飛び道具的な機能としては、画面オフの状態からペンを抜けばそのまま画面にさっとメモできるスクリーンオフメモが最大100画面分に進化。頻繁にメモを取る職業はもとより、何か書くもの書くもの……とおろおろすることがなくなります。

2in1 PCなどではペン対応の機種も増えていますが、S Pen は本体に収納できること、ペンを持ったままタッチ操作への持ち替えも容易(短く細い副作用)なども特徴。

ウェブやアプリのスクリーンショットにささっと手書きを加えて保存共有したり、ペン先で正確にテキストを選択して翻訳したり、といった独自のペン機能も進歩しており、手書きをアニメGIFに保存して送れる Live Message などが加わりました。

手書きメモや本格的な絵が書けることが本来の売りですが、ペン先で正確に操作できることも、タブレットやPCに比べれば画面が狭いスマホでは意外と重宝します。

特に Note 8 は高性能を活かしたマルチタスクをアピールしていますが、画面分割やポップアップでは各アプリの面積が狭くなるため、指よりペン先で操作したほうが快適です。

・マルチタスク推し

Android 7.0でOS機能に追加される前から、Noteシリーズは大画面とマルチタスクを独自の売りとしてきました。Note 8 では画面分割に加えて、サブアプリの必要部分だけ切り取って並べる、メインアプリを全画面にしてサブをポップアップする、などさまざまな方法でマルチタスクが可能。

さらに新たな機能として、アプリのペアを記録して同時にマルチタスク状態で起動できる App Pair なる小ネタが加わりました。

Androidの画面分割マルチタスクは使いようによってPCライクで便利な一方、アプリを切り替えるうちに必要な組合せが崩れてしまうことが多く、並べるのが面倒で結局切り替えるようなこともありました。

App Pair は細かなマルチタスク時のレイアウトまでは記録してくれませんが、ユーザーで独自に設定もでき、ホームに戻らずエッジパネルから一発で切り替えられる便利機能です。

そのほか、

・IP68防水防塵
・10nmプロセスの Exynos プロセッサまたは Snapdragon 835 (地域により異なる)
・6GB RAM
・64GB~地域により128GB / 256GBストレージ
・マイクロSD拡張対応
・3300mAhバッテリー(S8+の3500mAhより、ペンを本体収納できるぶん少ない)
・本体サイズ 162.5 x 74.8 x 8.6mm
・重さ195g
・Bluetooth 5.0
・ ギガビットLTE対応
・USB Type-C
・3.5mmヘッドホン端子あり
・無線充電対応
・出荷時OSはAndroid 7.1

など。

本体色はブラック、ブルー、ゴールド、S8から加わったオーキッドグレー(やや紫ががった灰色)の4色が基本。地域により異なります。

発売は米国で明日24日から予約受付開始、9月15日から発売予定です。価格は地域やキャリアにより異なり未詳ながら、S8 / S8+ 以上のハイエンドなお値段になることはほぼ確実。

価格もサイズも重さもどう考えても万人向けではありませんが、デカくてもいい、むしろ一番画面の大きいやつが欲しいパワーユーザー向けの端末です。

Engadget 日本版からの転載。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。