Magic Keyboardを搭載した11インチのiPad Proがかなり気に入っている。毎日が土曜日のようなパンデミック禍の世界では、タブレットが王様だ。生活の混沌とした流れの中で確実なものがなくなり、方向性の規準は、どのような形でも価値がある。適切な環境作りは任意とはいえ必須だ。大局的な戦略はナイアガラの滝だが、筆者はゆっくりと、一歩一歩、少しずつ方向を変えた。どういうことか?
まず、タブレットは他のデバイスと一線を画している。ラップトップとスマートフォンの中間に位置しているため、何らかの妥協が必要だろうか。そうではない。ワークフローにステップを追加するたびに、一貫性のある全体として再構成される。次の通知が支配的な世界では、コンテキストスイッチが切り替えを行い、ハンドオフはない。ほんの1分程度でiPadは簡易媒体となる。電話が鳴る。Apple Watchで取り急ぎ応答し、iPadで左上にある電話アイコンをクリックして電話として使う。
説明も議論もするまでもないかもしれないが、このプラットフォームの反復的な改善を積み重ねることで、実質的な生産性をある程度達成できる。企業向けのものでも、メディアハッカー向けのものでもないが、この新しいデジタル世界の中で環境を形作る上での明らかな進歩を実感している。筆者は徐々に、しかし確実にプロセスをiPad Proに移してきた。Gillmor Gangのプロダクション、より正確には、編集、ミキシング、レンダリング、投稿、注釈付け、テスト、すべてが単一のデバイス上で行われるようになった。
初めの段階で、Macでしか動かないという理由から、編集プラットフォームとしてFinal Cut Proは使わないことにした。LumaFusionよりパワフルだが、iPadにソフトウェアを接続するとiOS 13とFilesアプリの新機能が光る。Magic KeyboardにはUSBコネクタが搭載されており、外付けドライブを接続できるが、OS/10と同じように使うには少し手間がかかる。内蔵カメラがあるMacならZoomからすぐにファイルを移動可能だ。
ランドスケープモードのディスプレイの側面にカメラを設置するような形で、Appleがこうした機能上の支障の解決方法を提供するのではないかと考えていたが、Magic KeyboardはiPadをポートレートモードにすることはできず、16:9のZoomも機能しない。とはいえ、これまでのキーボートとは異なり、Magic Keyboardはバックライトキーを採用している。わずかにパワー不足のキーボードではあるが、今ではiPad Proがメインのライティングツールになり、MacBook Airを上回っている。Magic Keyboardは300ドル(3万1800円)と高価だが、Appleの細部へのこだわりがあり、プラットフォームの進化に信頼性を感じている。
Magic Keyboardに搭載されているトラックパッドも同じように、実用面で特異的な要素がある。画面のタッチプラットフォームとMacのテキスト編集精度を載せた天秤は揺れ動く。しかし、この2つの世界の間をナビゲートする方法をすぐに学ぶことができ、将来的には機能的なハイブリッドの要素に基づいて実装が構築されるだろうと直感する。筆者はMac OSとiOSの将来についてマスコミの意見を追ってきたが、今ではパワーシフトが終わったという観測に落ち着いてきている。IntelからAppleの社内チップに移行することによるプライスパフォーマンスが見込まれるからだ。
あるいは、モジュール化されたアプリやサービスのプロセスフローを保持したい気持ちからくるモメンタムが問題を処置している感覚もあるかもしれない。筆者はQuipを使って記事を書いているが、iPad版にはMac版のような文字数カウント機能がない。そこでAppleに標準搭載されているPagesアプリの機能を模索し、解決策を得た。これらの共通サービスはすぐにテーブルステークスになると予想している。
iPadには、技術的な表層の下に方向性を持った進化の力が見える。全体的な視点でとらえると、バックライト付きキーボードは取るに足らないもののように思えるが、Appleはこのプラットフォーム上で何が支障となっているかを十分に認識しており、Work From Anywhere(働く場所を自由に選べるデジタルワークプレイス)の局面で必要となる将来の拡張機能を見据えている。大きなアイデアだけでなく小さなアイデアを着実に採用することで、予期せぬ変動やわずかな障害も封じ込める変革の巨匠へと成長していく。自身のコンピューティング体験を仮想化するためにツールと方策の統合に多くの時間を費やしたが、今のこの時節、こうした些細な積み重ねが重要な意味を持つのだ。
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Gillmor Gang出演者:Frank Radice(フランク・ラディス)、Michael Markman(マイケル・マークマン)、Keith Teare(キース・ティアー)、Denis Pombriant(デニス・ポンブリアント)、Brent Leary(ブレント・レアリ―)、Steve Gillmor(スティーブ・ギルモア)。2020年9月4日(金)にライブ撮影。
制作・監督:Tina Chase Gillmor(ティナ・チェース・ギルモア)@tinagillmor
@fradice、@mickeleh、@denispombriant、@kteare、@brentleary、@stevegillmor、@gillmorgang
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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Apple Apple Watch iPad
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(翻訳:Dragonfly)