Google、処方薬の廃棄場所を見つけやすくる取組みを開始

麻薬危機と戦う取組みの一環として、Googleは処方薬を安全に廃棄できる場所にラベル付けを始める。ユーザーは明確にラベルが付けられた薬品廃棄場所を直接検索できるようになる。”drug drop off near me”[近くの薬引取所]や”medication disposal”[薬品廃棄]などと指定すればよい。

対象となるのは、外科手術などで余った薬品が悪の手に渡らないよう安全に廃棄できる病院、薬局、政府施設などに設置された場所だ。Googleは発表文の中で、処方薬乱用事例の半分以上が、友人や家族を通じて手に入れた医薬品が元になっていると言っている。

GoogleはドラッグストアチェーンのWalgreensとCVSのほか米国麻薬取締局、米国保健福祉省らと協力して、このツールを麻薬蔓延の根絶に果たすテクノロジーの役割を検証する取り組みの一つとして推進していく。アイデアが生まれたきっかけは、米国でのアヘン剤乱用と依存症の流れを断ち切るための「データ主導による解決法」を開発するHHSハッカソンだった。この取組みには7つの州政府が連携して廃棄場所のデータ収集を行った。

今回の試みは、余った処方薬を薬棚に放置せず、年に2回の決められた日に捨てるよう人々に呼びかける以前Googleと麻薬取締局が協力した行っていたプロジェクトが発展したものだ。薬品廃棄の習慣を広めてやりやすくすることは、アヘン剤危機への取組みのにとってパズルの一片にすぎないが、 現在米国で最も深刻な公衆衛生危機の一つに対するIT業界の役割を明確にするという意味でこれは大きな一歩だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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