Google Glassの一般公開はまだ何ヵ月も先だが、初期の騒動以来最近のニュースの殆どはネガティブである。Google Glassに関してポジティブな話題が出るたびに、ネガティブな声が直後に聞かれるようだ。
例えばつい数日前、ニューヨーク警察がGlassをテストしているという噂が広まった。私が知る限りGoogle自身は警察に協力していないので、恐らく誰かが実験プログラムに参加してGlassを入手したのだろう。それでも、そのニュースはプライバシーとGlassを巡る恐怖がニュースサイクルに(そしてDrudge Reportに)乗るには十分だった。人々がGlassをどう思っているかを知りたければ、これに関するCNNの記事を見てほしい。
Googleの問題は、ごくわずかな人しかGlassに触れていないのに、誰もがこれに関して一家言を持っていることだ。同社はまだ一般販売する準備ができていないため、昨年終り頃からGlassの全米ロードショーを行っている。例えばこの週末には、Glassチームがアトランタを訪れ、現地の人々がGlassを試す機会を作った。
発想は単純だ。試してもらえばそれが何かを理解できる。今でも大多数の人々が、Glassは常にまわりにある物すべてを録画していると思っている。顔認識システムが内蔵されていてプライベートを侵害していると信じる人もいるだろう。現実は、それよりずっと面白くない。アトランタのイベントでGoogleは、多くのスポーツ関連GlasswareやWord Lensを披露して、Glassが天気やGoogle+のアップデートをチェックする以外にも大いに役立つことを示した。
Googleは、ロードショーで人々にGlassを使わせるだけでなく、地元政治家が試す機会も必ず用意している。政界で名を上げたい人物が、Glassを一度も試すことなくGoogleを攻撃し、地元のニュースで15分間(あるいはケーブルニュースで数分間)名声を得るのは簡単なことだ。
Glassに対する一般認識を変えるために(それがまだ可能であれば)、Googleは一般公開前にこの種のプログラムを拡大する必要がある。それまでの間、Glassは殆どの人にとってプライバシー侵害、顔認識、盗撮用ヘッドセットであり続けるだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)