Google、新しいGmailのCMで自らのスパムを認める

Google+やYouTube、Google Offers、Zagatからのメールが多くて困っている人へ。Googleが解決してくれる。ただし、スパムを減らすわけではない。スパムメールを整理してタブに分けてくれるのだ! Googleのあからさまなクロスプロモーションのおかげで、すばらしいに違いないGmailの新しい受信箱が、200ドル出せば宝クジの当選金を送りますよと言ってくる怪しげな外国人のように見える。

もちろん、メールの通知設定は自由に構成可能だが、それは受信箱を空にするイカサマの手口だ。

Googleは、新しいソーシャルタブやプロモーションタブにフィルターされて入ってくるメールを、何か一般的ダミーで済ますこともできたはずだが、あえて自社製品を使った。Gmailの新しいタブは、Facebookや他のソーシャルネットワークが「ソーシャル」として送ってくる不必要な警告を認識できないのかもしれない。しかし受信箱にGoogle+とYouTubeからの警告が10本連続で並ぶのは、あまり見映えがよいとは言えない。

これは、テクノロジーの巨人がGoogleのサービスを他の自社製品のプロモーション[あるいは不当な優遇]に使うことに関して長年批判されてきたことを考えると不可解な選択だ。Google検索でGoogle+を推したのは最悪だった。

はっきりさせておきたいのだが、これらの批判は愛情から来るものだ。スタッフはその仕事をビデオで讃えられるべきだ。このHangoutsメッセンジャー美しいビデオのように。

私が衝撃を受けたのは、技術者やデザイナーたちのチーム全員が何ヵ月もかけて注意深く作り上げた製品が、CMを作る際の不注意によって台無しになったり、誤って伝えられたりすることだ。FacebookのHomeの広告は、それを使うと家族との時間が永久に邪魔されそうに感じた。Spotifyの最初のテレビCMは、誰かが世界の終末にゾンビの海をサーフィンしているように見えた。

秘密を守ることが、特におしゃれな新Gmailのような大型製品の発表の際に重要であることは知っているが、テクノロジー企業はビデオやCMを世界に向けて見せる前に、もう少しプライベート・フィールドテストをした方が良いと思う。さもないと、「だから椅子はFacebookに似ている」のような結果を招いてしまう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


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TechCrunch Japan

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