これまでのAndroidのメジャーバージョンにはそろってデザートの名前が付けられてきた。だから今回もなにか甘いものの名前が付けられるはずだと皆予想していた。しかしGoogleは新しいAndroid 5.0をGoogle I/Oで披露して以来、ずっと“L”とだけ呼んできた。
さてその名前が正式に発表された。Android 5.0はAndroid Lollipopと名付けられた。
Googleは強力な新タブレット、Nexus 6とNexus 9の発表の中でこの名前を明らかにした。
Android Lollipopの新機能
いちばん大きく、かつ一見して明らかな変更はもちろん新しい「マテリアル・デザイン」の全面的な採用だ。AndroidのUX責任者、Matias Duarteがリーダーとなって開発されたこの新デザインはAppleにおけるiOS 7からiOS 8へのデザイン変更に匹敵するだろう。最初は少々とまどうかもしれないが、この新UIはGoogleのアプリばかりでなく、すぐにサードパーティーのアプリにも浸透するはずだ。われわれもこちらでマテリアル・デザインの哲学を分析している。
さらにLollipopでは、
- ロックスクリーンのスマート通知システム。不適切な時間帯での通知は行われないようアルゴリズムでフィルターされる。
- デベロッパー向けに5000以上の新しいAPIが公開
- GoogleのシステムランタイムがDalvik仮想マシンからART(Android Runtime)仮想マシンに変更。ARTはKitKatでプレビュー版が公開されていたが、今回デフォールトとして採用された。新ランタイムはコンパイルが効率化され、システム・パフォーマンスを全般的に向上させる。
- 新たなバッテリー管理システム(以前Project Voltaと呼ばれていた)によって、バッテリー駆動時間が最大90分程度延長される。
- Androidタブレットで好評だった同一デバイスでの複数のユーザーアカウントのサポートがスマートフォンにも導入される。
Android Lollipopは新しいNexus 6とNexus 9にインストールされる。しかしGooglは「Nexus 5、7、10を始め多数のGoogle Play版デバイスでも数週間後に利用可能となる」としている。それ以外のメーカーのデバイスは、例によってそれぞれのメーカーの対応を待つことになる。
アップデート: GoogleはNexus 4もLollipopをサポートすると確認した。
アップデート#2: Motorolaが近くLollipopにアップデートされる予定のスマートフォンのリストを公開した。
[写真:Steven Greenberg, used under Creative Commons]
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)