Google、Facebook、Twitterが新たな検閲法でパキスタンから撤退すると脅迫

​Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、Twitter(ツイッター)といった世界的なインターネット企業は団結し、南アジアのパキスタンがデジタルコンテンツを検閲する包括的な権限を規制当局に付与したことを受けて、同国を離れると脅している。

​今週初め、パキスタンのImran Khan(イムラン・カーン)首相は、政府に害を与え、政府への脅迫や不満を引き起こす、あるいはその他の方法で同国の統治、安全保障、防衛を害するデジタルコンテンツを削除・遮断する権限を、パキスタンの通信局に与えた。

テック企業は​Asia Internet Coalition(AIC)という団体を通じて、パキスタンのインターネット企業を対象とした新法の適用範囲に「不安を感じている」と語っている。AICはフェイスブック、グーグル、ツイッターに加えて、Apple(アップル)、Amazon(アマゾン)、LinkedIn、SAP、Expedia Group、Yahoo、Airbnb、Grab、Rakuten、Booking.com、Line、Cloudflareを代表している。

もしこのメッセージに聞き覚えがあるのなら、それは初めてではないためだ。テック大手は、今年、2020年2月にカーン首相によって提出された新しい法律に対して懸念を表明している。

今年の初めにパキスタン政府がこの提出した後、同団体は撤退すると脅しをかけていたが、その動きによって同国は後退し、市民社会やテック系企業との広範かつ広範な協議プロセスを約束した(The New York Times記事)。

AICは米国時間11月19日の声明の中でこのような協議は行われなかったとし、AICのメンバーはこの法律が施行されているパキスタンで活動できない、と繰り返している。

「厳格なデータのローカリゼーションを求めるこの法律は、人々が自由で開かれたインターネットにアクセスする能力を損ない、パキスタンのデジタル経済を世界から閉め出してしまうことになるだろう。PTAの権限が拡大し、ソーシャルメディア企業にプライバシーや表現の自由に関する確立された人権規範への侵害を強制できるようになるのを見るとぞっとする」とAICは声明で述べている。

​また、AICは「この規則は、AICのメンバーがパキスタンのユーザーや企業にサービスを提供することを極めて困難にするだろう。パキスタンが技術投資の魅力的な投資先になりたいと考え、デジタルトランスフォーメーションという目標を実現したいのであれば、私たちは政府に対して、インターネットの利点を保護し、人々を危険から守る、実用的で明確なルールについて産業界と協力するよう強く求める」と述べている。

​この新たな法律の下では、パキスタン当局からの通知から24時間以内に違法コンテンツをプラットフォームから削除またはブロックしなかったテック企業に対して、最高314万ドル(約3億3000万円)の罰金が科せられる。​また、隣国のインドも同様の規制を提出しているが、ほとんど、あるいはまったく反発を受けていない。パキスタンは現在、これらの企業に同国内にオフィスを構えるよう求めている。

​パキスタンはここ数カ月の間、インターネット上の不適切なコンテンツを取り締まっている。2020年初めには​人気モバイルゲーム「PUBG Mobile」を禁止し、10月には一時的にTikTokをブロックした

​パキスタンやインドのような国は、テック企業の利益にほとんど貢献していない。​しかし、近年いくつかの保護主義的な法律を提出してきたインドは、その規模の大きさのために、世界のテック企業からの大きな反発をほぼ受けていない。現在、​パキスタンには約7500万人のインターネットユーザーがいる。

対照的に、インドはグーグルとフェイスブックユーザーにとって最大のマーケットだ。​「シリコンバレーの企業がインドに来るのは。MAU(月間アクティブユーザー数)ファームだからだ」と、ベテラン起業家のKunal Shah(クナル・シャー)氏は2018年のカンファレンスで語っている。

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カテゴリー:ネットサービス
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(翻訳:TechCrunch Japan)

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TechCrunch Japan

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