【抄訳】
Googleがまた、話題の事件に関する、疑わしくて政治的動機もありそうな推測や誤報を、そのアルゴリズムによって広めたとして、非難されている。
アルゴリズムによる誤報の増幅の、その最新例は、日曜日にテキサス州の教会で起きた銃撃事件だ。当局は、26歳のDevin Patrick Kelleyを犯人と認めた。
Googleのユーザーが“who is Devin Patrick Kelley?”や、あるいはその名前だけで検索すると、その銃撃犯がイスラム教に改宗していた、とか、犯ファシズム団体Antifaの会員だっとか、民主党の支持者だった、などなどのツイートを見せつけられる。
[ツイート訳: Googleの’Popular On Twitter’(Twitter上で人気)は誤報の溝(どぶ)だ。Devin Patrick Kelleyで検索しただけで、これら4つのアイテムが現れる。]
重大な問題は、Googleが未確認の主張を検索結果の上位に表示することだ。同社はそれを、図書館が利用者に提供している真実なデータの索引にたとえたことがある。しかし“oracle of truth”(真実のお告げ)で検索するとWikileaksのJulian Assangeのツイートのフィードが出てきたりするから、明らかに、正常な索引ではない。
Google検索はTwitterのツイートの大量フィード(通称: firehose,消防ホース)をふつうの正常な情報源とみなしているから、アクセス数やクリック数の多いツイートは検索結果の上位に出る。そしてFacebook上のフェイクニュースのように、未確認の情報が山火事のように広がる。〔Google自身はツイートの内容を検証しない。〕
そうやって検索結果の上位に出るツイートは、“Popular on Twitter”(Twitterで人気)とか、単に“on Twitter”というラベルが付く。未確認情報でも、悪意ある情報でも、あるいは政治的意図のある情報でも…。
今回のテキサス銃撃事件の誤報ツイートが検索上位に出た件について、Googleのスポークスパーソンはこう言った: “Twitterからの情報は弊社のランク付けアルゴリズムによって取り上げられたものであり、刻々と変わっていくものであり、ほとんどリアルタイムで進行している動的な会話の表現である。問題のクェリに関しては、それらはページ上に表示される最初の検索結果ではない。それらは、常時アップデートされているTop Storiesなどのニュース項目の下に来るものであり、最上位ではない。検索で現れるツイートのランク付けに関しては、そのやり方をどう改善すべきか、検討を続けていきたい”。
しかし、一か月前には、やはり大量銃撃事件で、未確認情報のツイートが“Twitterで人気”ではなく、Top Storiesの欄に出たことがある。
一方Twitterは、現時点で何もコメントをくれない。
【後略】