【抄訳】
今あなたが創業ほやほやのスタートアップなら、Googleが、Google Cloudプラットホームの1年かぎりの、10万ドルぶんのクレジットをくれる。つまりAWSでもAzureでもなく、Googleのサーバの上でアプリケーションをホストできて、その1年間の料金が10万ドル以下なら料金を請求されない。GoogleはスタートアップをCloudプラットホームのお客として取り込むために最近、Cloud Platform for Startupsというキャンペーンを開始したのだが、この10万ドルクレジットはそのメニューの一部だ。このキャンペーン企画を、今日行われたGoogle for Entrepreneurs Global Partner Summitというカンファレンス*で、Googleの技術インフラ担当SVP Urs Hölzleが発表した。〔*: パートナーについては後述。〕
GoogleのCloudプラットホームを1年間、10万ドル相当ぶん使える、というこのクレジットをもらえるスタートアップは、①創業5年未満で②年商50万ドル未満でなければならない。 しかも、すでにGoogleのパートナーとなっているアクセラレータやインキュベータあるいはVCの③傘下でなければならない。Googleは今後パートナーを増やすつもりなので、まだGoogleのパートナーでないVCなどは、打診してみるとよい。下の図には4つの条件が載っているが、4つ目は、④これまでこのクレジットをもらったことがない、だ。
【中略】
このクレジット企画には、インフラの管理サービス(をGoogleが代行)も伴う。Googleのエキスパートが一対一でアーキテクチャのリビューをしてくれるし、24/7のサポートもつく。
Googleには初心者向けの無料プランがすでにあったし、またAWSには2013年からAWS Activateという企画の一環として、アクセラレータやインキュベータやVC向けの”Portfolio Package“という事業がある。実はこの事業が、今回のGoogleの10万ドルクレジット企画とそっくりなのだ。Amazonの場合はスタートアップに、15000ドルぶんのAWSのクレジットを与える。一方Microsoftがかなり前からやってるBizSparkという事業の中にも、ほやほやスタートアップのためのクレジットがある。そのAzureのクレジットは月額150ドルだから、Googleに比べると小さい。
でも、小さなスタートアップが1年でGoogleのサーバを料金10万ドルぶん使うのは、現実にありえないほどたいへんだから、これはGoogleのマーケティング的花火のようなものでもある。実際にGoogleを使っているSnapchatのような、大きな人気サイトになれが、話は違うが。Googleのサーバを計算集約的な処理に使えば、10万ドルぶんぐらいすぐに使ってしまうかもしれないが、Bitcoinのマイニングをやりたい、なんて言ったらGoogleは拒絶するだろう。
【後略】
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))