GoogleのCloud Platformには前からCloud SQLがある。それは、Googleのクラウドプラットホームが提供している、ユーザのメンテナンス不要のMySQLデータベースだが、これまでは管理APIが提供されていなかったので、データベースの管理はGoogleが提供しているアドミンGUIからしかできなかった。しかし今日(米国時間6/4)Googleは、Cloud SQL APIの提供を開始する。このREST APIによってデベロッパは、自分のデータベースインスタンスを管理するコード/プログラムを書けるため、今後は、Cloud SQLのいろいろな新しいユースケースが開けると思われる。
このAPIをGoogleは実験段階と呼んでいるが、これを使ってデベロッパは独自のワークフローを作り、インスタンスの作成、削除、リスタート、バックアップからのリストアなどをプログラム/アプリケーションの中から容易にできるようになる。またデータベースをGoogle Cloud Storageとのあいだでインポート/エキスポートすることもできる。
これによりデベロッパはGoogleのクラウドデータベースをより容易に利用できるようになり、とくに、顧客のために複数のデータベースを定期的に管理しなければならないような場合には、それをいちいち管理コンソールからやるよりは(プログラムから自動的にやった方が)楽である。
このAPIのGoogleのローンチパートナーは、OrangeScapeだ。Google AppsのSaaSによるワークフローサービスであるKiSSFLOWは元々OrangeScapeのプロダクトだが、その中ではすでにこのAPIを使っている。KiSSFLOWに関してOrangeScapeのCTO Mani Doraisamyは今日の声明の中でこう言っている: “各顧客のためにCloud SQLのインスタンスとApp Engineのインスタンスを別々に管理している。しかしこれまでは、新しい顧客が発生するたびに、データベースの用意をうち自身がやることは不可能だった(顧客まかせ)。しかしCloud SQL APIが使えるようになってからは、オフサイトからの手作業の費用を発生させることなく、KiSSFLOWのコードの中で自動的にデータベースのセットアップもできるようになった”。
さらにGoogleは最近、強力なNoSQLデータベースを必要とするデベロッパのためにCloud Datastoreをローンチした。Cloud Datastoreも管理用のベーシックなAPIを提供しているが、それはまだ今日ローンチしたCloud SQL APIほど充実したAPIではない。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))