Wall Street Journalの報道によると、Googleは、近くローンチするWeb TVにCBSの放送コンテンツを流せることになったようだ。CBSとの契約は、その“余計なもののない”TVコンテンツを、ケーブル嫌いの人びとに普及していく歩みの、第一歩になるだろう。すでにGoogleは、Foxと、ABCの親会社であるWalt Disneyとも契約の商談を進めている。
WSJの記事によると、GoogleのそのWeb TVサービスの名前は“Unplugged”(ケーブルのプラグを抜いた)になり、月額料金は25〜40ドル、これまでのケーブルや衛星テレビにあったさまざまな“紐付き”や“抱き合わせ”のない、TV放送“だけ”のコンテンツで、大量の会員をごっそりすくい取る気でいる。
これによってGoogleは、Appleに先駆けることになる。AppleもApple TVの今度のアップデートでは同様のサービスを提供するようだ。また、DishのSlingTVやSonyのPlayStation Vueなどと横並びになる。Huluもやはり、レパートリーにテレビ放送を加える気らしい。
GoogleのUnpluggedはYouTubeから提供され、YouTubeの有料会員サービスYouTube Redのコンテンツライブラリの一部も、この契約から利用できる。UnpluggedがYouTube Redのコンテンツになる、わけではない。
これからは、徐々に、そして確実に、テレビ放送の中央集権的なスタイルは陳腐化していく。テレビ局も、ケーブルテレビ企業も、そのことを自覚している。長年、ケーブルの端末として各世帯に置かれていたボックスは、姿を消していくだろう。伝統的なテレビ局にとっても、Googleなどのインターネットサービスは生き残りのための命綱になる。とくに若い人たちは、今や、テレビよりもYouTubeばっかし見ているのだから。