Googleの究極の目標は検索の変貌, 何もかも究極のパーソナルアシスタントに奉仕する情報へ

Google Searchは目まぐるしく変わる。Googleは小さなアップデートを頻繁に連射するのが好きだから、ときどき、今何がどうなっているのかよく分からなくなることもある。でも、今月初めにパリで行われたLeWebカンファレンスでは、Googleの技術部長Scott Huffmanが、Googleが今検索でとりつつある方向性について、かなり説得力のある概要を述べた。

その要点はこうだ: 検索エンジンに人びとが期待するものが、今急速に変わりつつある。昔の、“青いリンクが10個並んだ”検索結果は今や過去のものとなり、Google が15年前に立ち上げた検索ツールよりも、今ではパーソナルアシスタントに近い、より有脳な機能が求められている。そしてHuffman自身も、それは検索に限定されずGoogleの全体的な目標でもあると認識している。すなわち、その全体的目標とは、究極のパーソナルアシスタントを作ること。そこで彼の言う次世代の検索は、ユーザのその日一日の仕事を、よりシンプルに、そしてより迅速にしてくれる、文字通りのアシスタントなのだ。

そしてそのことは、ユーザとGoogleとの対話が、コンピュータの画面以外の場所でも行われることを意味している。たとえば未来の車は、Google Searchの主な活躍の場の一つになり、ユーザは車を介して検索エンジンと対話し、Googleとの会話に加わることになる。リビングルームも、Googleが利用される場になるだろう。壁のスクリーンは大きくなるかもしれないが、Googleとの対話はマイクとスピーカーで行われるだろう。

そしてGoogleとユーザのそのような対話は、一種の情報交換の継続のような形になるので、今同社はそれに力を注いでいる。Knowledge GraphによってGoogleはユーザの意向や意図を理解できるようになり、また音声認識はある程度の会話を維持できるまでになった。とくに、代名詞を理解できるようになったので、人間の自然な会話にかなり近づいた。もちろんStar Trekに出てくるようなコンピュータはまだ遠い先の話だが、その方向に向かう最初の第一歩をGoogleは踏み出したといえる。Google Knowは今38の言語に対応し、180億以上の事実とそれらのあいだの関係を知っている。単なる検索のインデクスだけでなく、今ではこれらの汎用的な仕掛けの数々が未来のGoogleを作っていくのだ。

しかし究極のパーソナルアシスタントは、会話ができるだけではだめだ、とHuffmanは釘をさした。先行性(proactive)、つまり、やるべきことを言われる前にやる能力がアシスタントには必要であり、Googleはそれを今、Google Nowで実現しようとしている。ユーザの習慣、旅行の予約、OpenTableの予約などなどは、そのユーザのメールの受信箱を見れば分かるから、Google Nowは今すでにかなり役に立つ。Googleの今後の開発は、Google Nowが軸になればいいのではないか、とぼくも個人的には思う。そしてそのAPIを、外部のデベロッパに公開してほしい。Huffmanも、今のGoogleがその路線であることを認めたが、しかしその前途には大量の面倒な問題が横たわっている。たとえばGoogle Nowは、サードパーティのサービスからの通知をどこまで重視すべきか? そこらへんはユーザの守備範囲としてすませることもできるが、先行性を強化したいGoogleは、そういうことにもこだわるのだ。

という次第だから、次世代のGoogle Searchに関してサードパーティのデベロッパがやるべきことは、自分たちのページが検索結果の上位になるための小細工に励むことではなく、Knowledge Graphに自分たちの情報が入るための努力だろう。すなわち、‘パーソナル’という玄関から情報がI/Oしていくための努力だ。

画像クレジット: meneame comunicacions, sl

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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