知らない番号から電話がかかってきて、不愉快なセールストークを長々と聞かされる。それは、その日最悪の不運だ。しかしそんな不愉快な事件も、今度Googleが導入したAndroidアプリを使ってスパム電話を事前に検出すれば、減るかもしれない。
Androidのスマホアプリは、2013年のAndroid KitKatに発信者番号通知サービス(caller ID)が加わってから、大幅に良くなった。そして今回は、スパム認識がぐんと便利になったのだ。ただし最初は、NexusとAndroid Oneのデバイスだけだ。
スパム検出アプリを作っているTruecallerは、電話をかけることをよりスマート(お利口)にするためのアプリをいろいろ作っているヨーロッパのスタートアップだ。製品はとくに、インドや途上国で人気がある。Truecallerが提供する、入呼に対するcaller IDは、ユーザーからクラウドソーシングされた番号の目録を利用している。Googleによると、今回の新しい機能により、スパム番号を認識するだけでなく、それをブロックしたり、報告してりできる。報告機能があるとユーザーの貢献で、怪しい番号の候補(目録)がどんどん増えはずだが、Android用のアプリではそんなクラウドソーシングな機能がない。でも、Androidフォーンのユーザーにとっては、これまでそんな機能がまったくなかっただけに、けっこうありがたいだろう。
Appleも今度のiOS 10では、スパム起呼を同定できるようになる。このアプリはすでに、ベータにもあるから、デベロッパーアカウントの人は使える。一般供用は、脱ベータからだ。