Googleアシスタントがフライト遅延を教えてくれる――航空会社の不手際の場合は無理

よく出張する旅行者なら、スケジュールの遅延の多くは飛行機がどこかでひっかかってしまうためだと知っているだろう。機材の故障はもちろんだが、着陸する空港の視界不良(サンフランシスコ空港、お前のことだ!)でも遅れが出る。航空会社が万事順調だと言っていても油断はできない。

あまり出張の必要がなかったり(それはそれで大変けっこう)、いちいちFAAの航空情報をチェックするのが面倒だという向きに朗報だ。Googleは「近くアシスタントがスマートフォン経由でいち早くフライトの遅延の可能性を知らせるようになる」と発表した。Googleは収集したフライト関連情報をアルゴリズムで処理し、遅延の確率を判断するのだという。この機能は現在順次公開されており、数週間で全ユーザーが利用できるようになる。

フライト遅延情報自体は今年の初頭からGoogleが提供していた。ただし、このときはユーザーがフライトを検索しないかぎり遅延の可能性があると知ることはできなかった。この機能があることを知らないユーザーは遅延情報を利用できなかった可能性が高い。

Googleによればフライトの遅延予測は主として機械学習アルゴリズムによっているという。ただし飛行中のフライトの着陸遅延も予測できるとこからすれば、Googleは対象空港関連だけでなく、きわめて広範囲にデータを収集しているこは間違いない。

ちなみに航空会社はたとえ遅延が予想される場合でも定刻にゲートで待つよう指示する。これは(特にハブ空港の場合)航空会社は別の機材に振替えを行う可能性があるからだ。

ただし私はニューアーク空港で真夜中までフライトを待たされたことが何度もある。遅延によって乗員が所定の勤務時間をオーバーしてしまい、別のクルーを手配するためにひどく時間がかかることがあるからだ。こういう場合はさすがのGoogleもまだ予測ができない。航空会社の不手際はGoogleアシスタントの通知の対象外だ。

画像:Michael H / Getty Images

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滑川海彦@Facebook Google+

投稿者:

TechCrunch Japan

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