Googleマップ、ユーザーが車椅子アクセシビリティ情報を書き込めるようになる

2016年12月、Googleはついにアクセシビリティ情報をGoogle Mapsに追加した。300万人以上いると言われるアメリカの車いす使用者が長い間待ち続けた嬉しい機能追加だった。しかし、追加当初もそうだったが今でも提供している情報は十分なものではない。Google Mapsが収集したアクセシビリティ情報は現在までに700万個所にも上るが、それでもまだ足りない。Wheelmapのデータベースでさえ、国内を網羅できているわけではないのだ。

データセット拡充のスピードアップを目指してGoogleは、クラウドソースでのデータ収集を行う。AndroidユーザーはGoogle Mapsを開き、メニューから「自分の投稿」の中の「Accessibility(アクセシビリティ)」タブを選択することで、入り口、エレベーター、トイレなどが、車いすで使用できるかどうかユーザー自ら書き込めるようになる。

情報はGoogle Maps上で共有され、モバイルやデスクトップからその地点の詳細情報の「Accessibility」セクションから内容を確認することが出来る。なお、アクセシビリティの情報はどのプラットフォームからでも閲覧可能だが、情報を追加することに関しては、デスクトップとiOSからは現時点では出来ず、いつ対応するかも未定だ。

アクセシビリティ情報は車いす使用者にとって今も変わらず非常に大切なものには変わりない。障害を持つアメリカ人法(Americans with Disabilities Act)は、新しく建てる建物については車いすでのアクセスを可能とすることを義務付けているが、1993年よりも前に建てられたものについては規定していない。車いすを利用しない人々はアクセシビリティを当然のことと思っているが、古くからある場所を訪れようとする場合、車いす使用者にとっては運任せになっている。

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TechCrunch Japan

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