Google App EngineのユーザにIaaS的な自由度を与える新フレームワークManaged Virtual Machines

Googleは今日(米国時間3/25)、同社のCloud Platform上の新サービスとしてManaged Virtual Machines(管理つきの仮想マシン)をローンチする。それは、デベロッパが自分のアプリケーションをクラウドでホストする際に選ぶオプションのメニューに、柔軟性を持たせるためだ。これまでのオプションは、Compute EngineのようなIaaSを使うか、あるいはApp EngineのようなPaaSを使うかという選択肢がメインだったが、Virtual Managed Machinesは、同社によると、両者の良いとこ取りを提供する。

Webアプリケーションやモバイルアプリのためのバックエンドの置き方動かし方として、Google Compute EngineやAmazonのEC2のようなサービス(IaaS)を使ってクラウド上のサーバを完全に自由に管理するか、あるいはParseやGoogle App Engineのようないわゆるホスティングサービス(PaaS)におまかせするか、という選択肢がある。PaaSを選ぶとサーバの管理は楽になるが、勝手にサービスの大幅な構成変更をする(データベースを変えるなど)などの柔軟性はない。

Google Cloud Platformのプロダクト担当Greg DeMichillieが先週語ったところによると、上記二つのどっちにすべきか、という見込み客からの質問が多い。GoogleはCompute EngineとApp Engineで両方を提供しているが、“App EngineのユーザがApp Engineではできないことが必要になって途方に暮れる、ということも多い”、という。

Managed Virtual Machinesなら、二つのうちどっちかを選ぶ、という必要はない。DeMichillieが比喩的に言う“ラインの外側に色を塗りたくなったら”、App Engineを使ってる状態でサービスの一部をManaged Virtual Machine(s)の上で動かせばよい。ユーザは、MVMの上なら何でもインストールでき、アプリケーションのスケーリングなどは引き続いてApp Engineが面倒見る。サービスの展開をCompute Engineで開始したユーザも、サービスの一部をいつでもApp Engineに移行でき、そのためにはYAMLファイルをちょっと書き換えるだけでよい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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