Google Cloud VMware EngineはVMware環境をGoogle Cloudへ移行する第3のステップ

米国時間5月14日、Google(グーグル)は、VMwareとのパートナーシップの次のステップとしてGoogle Cloud VMware Engineを発表した。これは完全なマネージドサービスで、企業にGoogle Cloud上で完全なVMware Cloud Foundationスタックを提供し、彼らの既存のVMwareベースの環境をGoogleのインフラストラクチャへ容易に移行できるようにする。Cloud Foundationは、ハイブリッドとプライベートクラウドのためのVMwareスタックだ。

Google Cloudが企業顧客に焦点を当てていることを考えれば、同社がVMwareとのパートナーシップに強化し、これらの企業のワークロードをより多く引き付けることは当然のことだ。1年ほど前にGoogle CloudにVMware Cloud Foundationが登場し、VMwareのワークロードのサポートを開始すると発表した。そして昨年11月、Google CloudはVMware環境の運用に特化した企業でグーグルが独自のVMwareデプロイメントを行うために提携していたCloudSimpleを買収した。グーグルは本日の発表を、この流れの第3ステップだと説明している。

VMware Engineは、vSphere、vCenter、vSAN、NSX-T、HCXなどの標準的なCloud Foundationコンポーネントのすべてをユーザーに提供する。Google CloudのジェネラルマネージャーであるJune Yang(ジューン・ヤン)氏は本日の発表で「これにより企業は、Google Cloud内に独自のソフトウェア定義データセンターを迅速に立ち上げることができる」と指摘。

「Google Cloud VMware Engineは、顧客の運用負担を最小限に抑えるように設計されているため、顧客はビジネスに集中できる」と同氏。「VMwareソフトウェアスタックのライフサイクルを管理し、関連するすべてのインフラストラクチャとアップグレードを管理する。顧客は、オンプレミス環境と一貫してIT管理ツールやサードパーティのサービスを継続的に活用できる」と続ける。

グーグルは、NetAppやVeeam、Zerto、Cohesity、Dell Technologiesなどのサードパーティのプロバイダーとも協力して、各社のソリューションがGoogleのプラットホームでも確実に動くようにする。

クラウド移行支援サービスを展開するDeloitte ConsultingのDell Technologies担当Bob Black(ボブ・ブラック)氏は「顧客はクラウドへの移行を簡素化したいと考えている。その中で我々は、Google Cloud上でVMwareのワークロードを実行することによって、俊敏性と効率性の向上させ、顧客が恩恵を受けらるようにクラウドサービスの構築に取り組んでいる。Google CloudのテクノロジーとDeloitteのビジネス変革の経験を組み合わせることで、顧客がアプリケーションの近代化を目指す中、顧客のクラウド移行を加速させ、運用を一元化し、革新的なGoogle Cloudサービスの恩恵を受けられるようにする」と語る。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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