GoogleがVRの白昼夢から覚めつつある。人々がすでに所有しているスマートフォンを利用してVR体験を実現するという同社の意欲的計画はI/Oカンファレンスで言及されなかった。
2016年と2017年をかけて、モバイルVR市場形成の壮大な計画を掲げ、プラットフォームのDaydreamが市場を支配することを約束してきたGoogleが、ヘッドセットの生産とPlay StoreでのVRコンテンツの販売計画をほぼ断念した。
唯一のバーチャルリアリティーに関するニュースは、Googleの最新スマートフォンであるPixelが、同社自身のVRプラットフォームをサポートしないことだった。The Vergeが伝えた。
Googleは2016年と2017年に、2世代のDaydream Viewヘッドセットを発売したが、昨年は新製品もなく、今年のステージではプラットフォームにもヘッドセットにも一切言及がなかった。
GoogleはI/O 2017のVR中心の基調講演で、HTCおよびLenovo(レノボ)との提携によってスタンドアロンデバイスを提供する計画を詳しく話した。HTCはその後プログラムを離脱し、Lenovoが予想から大きく遅れてMirage Soloを発売したあとも、Googleは新しい追跡技術のWorldSenseを利用するためのアップデートもコンテンツの優先提供をも行わなかった。現在同社はこのデバイスを開発キットであることをうたっているが、具体的に何のための開発なのかはわからない。
FacebookのVR部門であるOculusは、Googleが最後にVRハードウェアを発表して依頼、2種類のスタンドアロンVRヘッドセットを発表、発売した。
「VRに関して、現在当社はサービスおよびVRが真に活用できる分野に焦点を合わせている」とGoogleのVR/AR責任者のClay Bavor氏がCNETのインタビューで語り、同社がまだハードウェアの実験中であることを説明した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )