Google MeetにZoomっぽい機能、タイル表示や暗闇モードなどが登場

Google Meetは、他のビデオチャット製品と同様、現在、ユーザー数を急速に伸ばしている。Google(グーグル)がこの機に乗じて急いで自社製品の改良を重ねようとするのも無理はない。そこでGoogleは、Zoomのようなタイル表示機能、夜間に利用するときに画面を明るくするLow light(ローライト)モード、独立したウィンドウや全画面を使わずChromeのタブに表示できる機能などの追加を発表した。さらにまもなく、後ろで犬が吠えても相手に聞こえなくするノイズキャンセリングも追加される。

聞いたことがあると感じた人は、おそらくG Suiteの幹部Javier Soltero(ハビエル・ソルテロ)氏が先週、これらの新機能についてロイターに話していたせいだろう。Googleの広報は、通常は非常に直裁的なのだが、今回は謎に包まれた形だった。だが、これらの機能が使えるようになると、Googleの広報担当者は私に教えてくれた。そして今回の発表では、それぞれの新機能について詳しい説明がなされた。

全体的に、今回の発表内容は明解だ。タイル表示では最大16人をひとつの画面に表示できる。これまでは4人に限定されていた。さらにGoogleは、将来、より大人数のミーティングにも対応できる画面表示や、より優れたプレゼンテーション・ レイアウトを追加し、対応デバイスも増やすと約束している。

それだけ大勢の人が画面に並んでこっちを見つめるなんて状況が必要になるかどうかわからない(ストレスが溜まるだけだ)が、Chromeのタブで開けるのは、多くの人にとって歓迎すべき機能だろう。しかもこれは、タブから共有できる動画コンテンツの画質が以前よりもよくなったことを意味しているわけで、そこも同じぐらい重要に思える。

暗い場所でミーティングを行う機会が多い人には、AIで画像を明るくしてくれるローライトモードがある。他の機能と違うって、これだけは先にモバイルに対応し、ウェブユーザーには後からの対応となる。

個人的に最も気になるのはノイズキャンセリング機能だ。通常、ノイズキャンセリングは、繰り返される音や予測可能な音に対して効果を発揮する。家の上を飛び交う飛行機や、お隣さんの古い芝刈り機の騒音などがそうだ。だがGoogleによると、Meetのノイズキャンセリングはさらに進化していて、後ろで吠える犬の声やキーボードのタイプ音も消せるという。Discordですら同様の機能を提供し、Nvidia RTX Voiceも、ハイエンドのグラフィックカード向けの数多くのアプリにこの機能を備えるようになった今では、これは必要条件になりつつあるが、Meetに組み込まれるのは嬉しいことだ。

ノイズキャンセリング機能が使えるようになるには、まだ数週間かかる。最初はG Suite EnterpriseとG Suite Enterprise for Educationのウェブユーザーから提供が開始され、モバイルユーザーはその後だ。

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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