GUNはオープンソースの分散データベース・システムでデベロッパーは簡単にP2Pネットワークで作動するアプリを開発できる。しかもこのネットワークでは一部のノードがオフラインであっても作動する。今日(米国時間5/23)、このデータベースを開発した会社(ピストルのロゴと社名は一考の要があるかも)はDraper Associatesがリードしたラウンドで150万ドルのシード資金の調達に成功してことを発表した。今回のラウンドにはSalesforceのマーク・べニオフのAloha Angels、Boost VC、CRCM Venturesなどのエンジェル投資家が加わっている。
GUN のファウンダー、Mark Nadalは私の取材に答えて、「データベースに取り組み始めてから4年になる。きっかけは、私の初期のプロジェクトでの失敗のほぼすべてがデータベースが原因だったからかだ」と語った。データベースがダウンすればサービスはすべてダウンする。そこでリアルタイムでアップデートしても整合性が保たれる分散データベース・システムの開発を始めたたのだという。
GUNはマルチマスタ・レプリケーションによるP2Pデータベースであり、クラウド・サーバーはネットワークの一つのピア・ノードに過ぎない(もちろんユーザー側ブラウザに比べてはるかに大量のリソースをを持ち、信頼性もはるかに高い)。GUNユーザーにはアップデートにおけるコンフリクト解消などのデータベース運用上必須のツールが標準で提供される。データは自動的にピアに拡散、同期される。ユーザーがオフラインになるとデータはローカルにキャッシュされ、再度オンラインになったときにネットワークに書き戻される。
Nadalは2014年にFirebase、MySQL、MongoDB、CassandraをベースにGUNの最初のプロトタイプを開発した。これはかなりつぎはぎの仕事だったが、引き続きこのアイディアを追求するに足るだけのデベロッパーの関心を集めることができた。
現在GUNを利用してRedditのクローン から分散版のYouTubeのコピーまでさまざまなデータベースが実験されている。
Nadalはまた一部の現行データベースに比べてこのシステムはスピードの点でも大きな優位性があるとしている。「予備的なテストの結果ではわれわれのキャッシュはRedis、MongoDBなどに比べて28倍速いと判明した。GUNは現在、ゲーム、IoT、VR、分散的機械学習などの分野におけるパイオニア企業と提携を進めている」という。
オランダ海軍はすでに艦上のIoTサービスの一部にGUNを採用している。AI/機械学習分野で利用しているグループも多い。Nadalはこのデータベースはブロックチェーン・テクノロジーとの適合性が高いとして、この分野のデベロッパーもGUNに注意を払うべきだと考えている。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)
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