Hadoopベンダとして5年を超える古参MapRがビッグデータストリーミングで新境地を開拓

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MapR(MapR Technologies)は、オープンソースのHadoopプラットホームを提供する企業のひとつだが、今そんな企業は多いから競争も激しい。今日(米国時間12/8)同社は、資金潤沢なライバルたちに対する差別化努力として*、MapR Streamsという新製品を発表した。〔*: CEOはこの説を否定(後述)。〕

この新しいプロダクトは、その名のとおり、コンスタントなデータストリームを顧客に供給する。それが消費者データのフィードなら、アドバタイザーは広告の個人化に利用するだろう。保健医療に関するデータなら、それをもとに医師や保健医療機関が処方や処理の適正化を図るだろう。いずれの場合も、ほとんどリアルタイムで。

同社が提供するデータストリームは通常、個別企業等のオーダーメイドではなく、クラウド上で複数の顧客(人間または機械)が会員/会費制で利用する。たとえば顧客が使っているメンテナンスプログラムは、売り場やメーカーからのデータを見て、自分が納めたシステムの使われ方やボトルネック、損耗の状況などを知るだろう。あるいはIT部門はログ情報のストリームを見て、メンテナンスを必要とする異状や、セキュリティの侵犯などを知る。

またMapRが提供するストリームは、上記のようなリアルタイムに近い利用のほかに、記録システムとしての用途もある。それは、過去のどの時点へも巻き戻せるから、不具合の分析などに役に立つ。つまりそれは、完全な監査対象データであり、いろんな規制の多い業種業界では、すべてのトランザクションを記録できることが重宝するだろう。

これと同時に同社は、データを総合化するためのプラットホームも発表した。それは、ファイルやデータベース、アナリティクスなどのデータを単一のプラットホーム上で総合化し、分析できるシステムだ。その場合データソースはHadoopだけでなく、Apache Sparkも使える。それは、2010年にカリフォルニア大学バークリー校で開発された、オープンソースのビッグデータ高速分析プラットホームだ。

CEOのJohn Schroederは、今回の新製品発表について、そろそろHadoopオンリーから脱したいので、と言う。“このプロダクトはエンタプライズ級のHadoopとしてプレゼンしたし、それは今でもうちにとって、さしあたり重要なことだが、実際にはそれ以上のものでもある”。

前向きの脱Hadoopは、Hadoop市場があまりにも混み合っているせいでもある。

たとえば、MapRと同期のHadoopベンダHortonworksは、昨年上場した。また、昨年は10億ドル近い資金を調達した大物のClouderaは、評価額が40億ドルに達している。コンペティタたちにのしかかるプレッシャーは、ますます強まる。ClouderaのCEO Tom Reillyは、どこのベンダもHadoopだけをサポートしているわけではないから、ベンダ全員が健全なエコシステムの恩恵を被っている、と言うのだが(Intel Capitalの今年のGlobal Summitでインタビューしたとき、そう語った)。

それでもしかしSchroederは、今回のアップデートを競合戦略だとは言わない。むしろ、顧客の要望への対応だ、と述べる。“顧客のニーズに基づいて会社を経営している。コンペティタが何をやってるかは、経営の指標にはなりえない”、と彼は語る。

MapRの創業は2009年だ。同社は独自のHadoopビッグデータプラットホームを作り、それを無料でオープンソースのプロダクトとして提供している。そして企業顧客のための関連製品やサービスが、有料だ。同社はこれまでに、1億7400万ドルを調達した。いちばん最近は、2004年6月の、プライベートエクイティによる8000万ドルだ。

参考日本語ページ(1)(2)CrunchBaseページ。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

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TechCrunch Japan

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