Snapchatのコピーとも言えるInstagramとWhatsAppの機能が引き続き人気を博している。11月1日(現地時間)に行われた四半期決算説明会にて、Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグはInstagramの「ストーリー」と、WhatsAppの「ステータス」のデイリーアクティブユーザー数(DAU)が3億人に達したと発表した。ちなみに、ストーリーは今年の6月、ステータスは7月に、2億5000万DAUを突破している。これで両機能のDAUは、本家Snapchat(DAU:1億7300万人)の倍近くまで伸びたことになる。また、ロシアの大統領選干渉疑惑をものともせず、Facebookの第3四半期売上は好調で、株価は新高値を更新した。
InstagramやFacebookのストーリー機能、さらには「Messenger Day」を含め、Facebookのプロダクトのほとんどが今やARフィルターを備えているため、もはや機能面でSnapchatとの差はほぼない。つまり、今後は単なるSnapchatのコピーを超えた機能が生まれる可能性があるということだ。とは言っても、まずはパーソナルアバターの「Bitmoji」や位置情報を共有できる「Snap Map」を真似た機能が登場することになるだろう。そんな中、先日Instagramが「Superzoom」機能をローンチし、ユーザーはズーム機能を利用してドラマチックな動画が撮影できるようになったほか、「Stop Motion」機能のテストも進められている。
Facebookは単純なアプリの利用時間から「有意義な時間の過ごし方」へとフォーカスを移そうとしているため、動画コミュニティを育むことには大きな意義がある、とザッカーバーグは四半期決算説明会で語った。「ソーシャルメディア上で友人や家族と交流すると、有意義な時間を過ごしたと感じやすく、満足感に繋がる可能性があるという研究結果がある。しかし受動的にコンテンツを消費しているだけのときは、そうとは言えないだろう」
InstagramのストーリーやWhatsAppのステータスは、実質的にはP2Pの動画共有機能で、主に仲の良い友人同士が近況をチェックするのに使われているため、プロが作ったコンテンツでは実現できない方法で、コミュニティの感覚を高められるのだ。しかもユーザーはかなりしっかりと動画を視聴していることがわかっており、各動画の合間に広告を挿入し始めたFacebookにとっては、ストーリーやステータスの人気が追い風になるだろう。
今では、Instagramアプリ全体のDAUにあたる5億人のユーザーのうち、半数以上がストーリー機能を利用しているため、同機能はInstagramの未来を担う存在になりつつあると言えるだろう。その証拠に、Instagramはフィード画面の中央にストーリーのプレビュータイルを設置し、動画の視聴を促そうとしている。中にはこれまで通りインスタ映えする写真を投稿したいと思う人もいるだろうし、画面をスクロールするうちにそんな写真をすっ飛ばしてしまう人もいるかもしれないが、Facebookはストーリー機能を使ってユーザーのクリエイティビティを刺激し、コンテンツの消費量を増やそうとしているのだ。「消える動画」を最初に考案したのはSnapchatだったが、この新しいソーシャルメディアを最終形まで進化させるのはInstagramかもしれない。
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(翻訳:Atsushi Yukutake)