InstaVetは、獣医の往診を簡単に予約できるサービス

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昨今のオンデマンド・スタートアップの氾濫を見れば、欲しい物は何でもボタン1つで手に入ることを期待する人が多いだろう。食料品であれ、タクシーであれ、何から何まで。それなら、愛するペットのための医療だって。

Elijah Kligerが、InstaVetというサービスで提供したいのがそれだ。InstaVetのウェブサイトへ行くか、電話するかテキストメッセージを送れば(番号は917-525-2579)、資格のある獣医師の往診を予約できる。Kligerいわく、通常の予約は医師の「言いなり」と感じるが、InstaVetは「それを反対にしたい ― 医者があなたのために働く」。

Uberドライバーを呼ぶほど早くはないが、それでも十分早い ― この記事を書いている土曜日の午後現在、次の診察可能な時刻までわずか数時間だ。同社は、ペット119番サービスも提供しており、免許を持つ獣医が、ペットを直ちに動物医療センターに搬送してくれる。

現在InstaVetは、ニューヨーク周辺の、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ロングアイランド/ハンプトンズ、およびウエスチェスター地区でサービスを提供している。1回の予約にかかる費用は199ドル。内訳は診察料が150ドル、案内料が49ドルで、1年間InstaVetの専門家の助言を受けることもできる。

なお、救助犬のために99ドルのプロモーション料金も用意されている。また、Kligerは、会社収益の10%を地元の動物保護施設に寄付していることも付け加えた。

4月に開業して以来、InstaVetは数百人の顧客に獣医を紹介したとKligerは言う。その間彼が学んだことの一つが、「人間味」の重要性だ ― 人はたとえウェブサイトで予約をしても、電話で誰かと話したい。そしてKligerは「家庭に標準的治療を」届けることに力を入れているが、最も多い要望は安楽死だという。それは決して明るい話題ではないが、ペットを、病院ではなく、自宅で見送るために考えなくてはならない事の一つだ。

現在同サービスには10名の獣医が待機しており、今後増やしていく予定だ。InstaVetは真のオンデマンドサービスへとさらと近づくことも可能だ。彼は今後数ヵ月のうちに他の都市にも拡大する計画だ。

獣医の往診というアイデアはこれまでにもあった(実際、InstaVetのパートナーの殆どがすでに提供している)。しかしKligerによると、現時点で実施しているのは獣医療サービス全体のごくわずかしかない。彼はそれを変えたいと思っている。

ちなみにこのサービスは、彼が自身のスタートアップ、InstaPetで計画していることのごく一部にすぎない。同社は、他のペットケア利用、さらにはペットタクシーサービスも提供している(そう、ペットのためのUberだ)。現在はInstaVetに集中しているが、最終的には「ペットのためのコンシェルジェとして、あらゆる物事を直すスイスアーミーナイフ」を提供したいと考えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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