iPhoneを使い捨てカメラに変えるアプリ


あなたはあの古き良きカメラ時代を覚えているだろうか? フィルムの残りを気にした日々や、あのドラッグストアで売っているチャチな黄色いカメラのことを。

「まばたきしたって?大丈夫、もう1枚撮るから」などというデジタルナンセンスは存在しなかった。代わりに、「まばたきしたって?目をつぶったそのヘンな顔を一生アルバムで見てね」だった。

あのすばらしい景色が撮れた?それとも君の大きな親指が撮れた?

いや、もういい。あれはひどい時代だった。

でも、しかし… そこには何か魔法のようなものがあった。あなたの貴重な瞬間がこの小さな黒い箱の中に消えてゆき、何日/何週間/何年か後フィルムを現象するまで戻ってこない。

それがWhiteAlbumを支えるアイデアだ。24枚しか撮れない。撮った写真はフィルムロールの中へ消えてゆく。24枚撮り終ると初めて、現象された写真が郵便で家に送られてきて、撮った写真を見ることができる。

20ドル(送料込み)で、プリントされた写真のアルバムが送られてくる。写真は4×5インチの美しいポラロイド風レイアウトだ。複数の「アルバム」を同時進行させることも可能で、これは使い捨てカメラを複数持つのと同じだ。1台は友達の結婚式用、もう1台は自分のキャンプ旅行用に、等々。

たしかに愛すべきアイデアだが ― 現実は少々大変そうだ。この商品は、使い捨てカメラ全盛期に育った世代の、初めて写真を見る時のあの大いなる期待へのノスタルジアに大きく頼っている。

果たしてそれは、人々が24枚の写真に20ドル払うに足ることなのか?さらに重要なのは、その人たちが〈2回以上〉使うことはあるのか?スマートフォンが伝統的カメラ市場を徹底的に破壊したのには理由があるのだ。

どうやらこの製品が探しているのは、私には存在するかどうかわからない集団だ。現代のデジタルカメラの利点 - 再利用可能で、光学性能もいい ― を望み、かつお金を払って写真が来るのを待つ人々。「こりゃ笑える、ヒップスターが喜ぶぜ!」と叫ぶことはできるが、実際のヒップスターは、 鉄のシートで写真を撮ったり、顔の毛かなにかにワックスを塗るのに忙しい。

まあ、私が思うより大きな市場が存在しているのかもしれない。もしあなたがその集団に属しているなら、WhiteAlbumはiOS App Storeの ここにある。

[Found via ProductHunt. Hi Ryan!]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


投稿者:

TechCrunch Japan

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