いまや服、靴、アクセサリー、化粧品、そして生理用品にさえサブスクリプションサービス(固定額定期購入サービス)がある、ハンドバックにもあっていい筈だ。少なくともそれがスタトーアップ企業Ivory Claspの立てた前提である。同社は小売なら100ドルを超える高品質でスタイリッシュなハンドバッグを、月額たったの45ドルで提供することを約束している。このサービスは、コピー品ではない有名ブランドのバッグを送り、受け取ったバッグはそのまま手元に残すことができる。
ほとんどのアパレル、アクセサリーのサブスクリプションサービスと同様に、Ivory Claspはあなた個人の好みを知るための簡単なクイズから始まる。基本的は、これは一連の写真からお好みのハンドバッグを選択することで行われる。このデータは、同サービスがこの先あなた好みのハンドバッグを送るために役立てられる。
サービス加入者は、毎月45ドルを支払うか、あるいは新しいバッグを隔月でひとつ受け取る2ヶ月に1度45ドルを支払うコースのどちらかを選ぶことができる。
バッグはまた最新のものが選ばれる。TJ Maxxのような小売店で割引セール対象になっているような古い過剰在庫品とは対照的だ。実際、同社はあなたが、同じバッグがオンライン(アマゾンを含む)で98ドル以下で売られていることを発見した時には、返金することを約束している。そして受け取ったバッグが気に入らないときにも、送り返して全額返金を求めることが可能だ。
Ivory ClaspのアイデアはAvi Zoltyから来ている、ZoltyはY CombinatorがバックアップしていたスタートアップBeatdeck、とレンタカーのスタートアップSkurtの共同創業者である;そしてそこにSignal Brandの会長兼CEOのJack Rimokhの息子であるSean Rimokhが加わっている。
(Zoltyは、思い出す人もいると思うが、20代の初めのころに彼は、自身のスタートアップへの注目を集めたくて、投資家Jason Calacanisのボイスメールを悪戯でハックするという失敗を犯したことがある。Calacanisは後に彼を許し、そしてZoltyはやんちゃが一線を越える境界について教訓を得たようだ)。
ところでSignal Brandsとは、世界最大のハンドバッグ会社の1つであり、ゲス、スプレンディッド、エラ・モス、トリーナ・タークそしてアイザック・ミズラヒなどのブランドをライセンス供与している。
驚くべきことではないが、それらと同じブランドが Ivory Claspのサービスには含まれているように見える。例えば私が最初に受け取ったのはスプレンディッドのものだ。*
創業者たちはSignal BrandsとIvory Claspとの関係だけでなく、投資状況についてもライセンス契約の関係で話すことができなかった。とはいえ、同社はSignal Brandsの子会社ではなく、出荷するブランドに対して独自の契約を結んでいる。
Ivory Claspはそれらが正確にはどのブランドなのかを宣伝することはできない ‐ それもまた契約の一部である。
言い換えれば、関係しているこれらのブランドは、「割引」サービスに関与したくはないが、相応しい顧客の手に彼らの製品が渡されることは歓迎しているということだ。またある時には、それらのブランドは、生産サプライヤーから必要なときに有利なレートを引き出すために最低注文数を増やそうとする際に、Ivory Claspの在庫を活用することができる。
ハンドバッグのサブスクリプションなんて、不要な贅沢のようにちょっと聞こえるかもしれないが、それはe-コマースの大きな流れに沿ったものだ。
「私たちが解決しようとしているのは、ファッションに思い切り使える時間がなかったり、ハイエンドバッグやハイエンド衣料に使ったりするお金のない、新しい21世紀の女の子の問題なのです」とZolty。しかし同時に、こうした顧客はディスカウントストアでは買い物をしたくないのだ、と彼は言う – 彼女たちは流行っている最新のスタイルを欲しているだと。
Ivory Claspは顧客のスタイルへの要求に応えるために、常時5〜6スタイルをローテーションしている、一方顧客が毎月同じブランドを受け取らないようにもなっている。
同スタートアップは、300人以上のアクティブユーザーをつかって数ヶ月のサービスのテストを行っている、そして毎月の定期的な収入は10000ドルを越えた。
驚くべきは、顧客の40%が毎月払いのサブスクリプションを選択しているということだ。
「平均的女性は、プライスポイントや年齢層に関わりなく、基本的に年間5〜7個のバッグを買うのです」とRimokhが指摘した。「そこで私たちはこのビジネスを、隔月をターゲットにして立ち上げました」と彼は説明する。しかし、創業者たちは何が起こるかを見るために、毎月払いのオプションを追加することを決めた。そしてすぐにわかったのは、隔月オプションを選ぶのは10人の内6人だけだということだ。
そして、3-5%程度の小さな割合が、隔月でスタートしやがて毎月にアップグレードするということがわかった。
「ユーザーの方々は、キャンセルするよりも、隔月から毎月になる方の確率が高いと言えますね」とRimokhが付け加えた。
しかし、Ivory Claspはアーリーアダプターの間ではよくやっているものの、この先は多数の衣料サブスクリプションサービス、例えばStitchFix、Le Tote、Rent the Runway、Trunk Clubなどの挑戦を受けることになる。いずれも衣料と一緒にバッグも送ってくるサービスだ。たまにハンドバックを買うのだが、自分で選んだものではないものを欲する、ニッチな層を切り開けるかどうかは、まだわからない。
Ivory Claspは、非公開のシード資金によって支えられている。
サービスは正式なローンチを始めている。コードTECHCRUNCHを使用すれば、25%の割引を受けることができる。
* Ivory Claspは私がサービスのテストをできるように、最初の購入に対してチャージをしていない。このバッグは既に私の手を離れている。
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(翻訳:Sako)