ブロックチェーン関連事業を展開するLayerX(レイヤーエックス)と日本マイクロソフトは11月30日、ブロックチェーン分野において協業を開始することを明らかにした。まずは共同で企業へのブロックチェーン導入コンサルティングや開発支援などのサポートを行う計画だ。
日本マイクロソフトではMicrosoft Azureベースのブロックチェーンプラットフォームの提供や、エンタープライズ市場におけるブロックチェーン導入企業の開拓を支援。一方のLayerXはブロックチェーン技術を導入するためのコンサルティングや設計、開発など技術面のサポートを担当する。
近頃はTechCrunch Japanでもブロックチェーンに関連するニュースやコラムを紹介する機会が増えてきたけれど、企業のブロックチェーン技術の活用や導入に対する関心度も徐々に高まってきている。
そのニーズに応えるべく日本マイクロソフトでは2016年よりMicrosoft Azure上でブロックチェーンインフラの構築支援をするBaaS (Blockchain as a Service)の提供をスタート。NasdaqのNasdaq Financial Framework (NFF)など、すでに国内外で多くの利用実績がある。
一方のLayerXはGunosyとAnypayのジョイントベンチャーとして8月に設立されたスタートアップだ。同社の代表取締役社長を務めるのはGunosy創業者でもある福島良典氏。ブロックチェーン領域に特化して複数の事業を展開し、ブロックチェーン技術の研究やシステムの開発、導入コンサルティングなどを手がけてきた。
今回の協業は国内でブロックチェーン技術の社会実装が加速している状況を踏まえた取り組み。日本マイクロソフトのインフラ基盤とLayerXの技術開発力を掛け合わせることで、企業がブロックチェーン技術を導入する際のプロセスをトータルでサポートする。
「(ブロックチェーンを)どのような領域でどのように活用したらいいか分からない」という企業も多い中で、顧客の事業ドメインやサービスの特性を考慮してブロックチェーンに向いている領域を見つけるところから、BaaSを活用した開発の技術支援まで行う予定だ。
これに限らず、今後両社ではブロックチェーン技術の普及に向けた施策を検討していく方針。「様々な業種でのブロックチェーン技術の実装を推進することで、人々の生活や働き方のトランスフォーメーション実現に向けて取り組みます」としている。