LGは現地時間4月5日、赤字のスマートフォン事業をグローバルで閉鎖すると発表した。かつてのパイオニアブランドは今後、電気自動車の部品、コネクテッドデバイス、スマートホーム、ロボット、AIとB2Bソリューション、プラットフォームとサービスなどの「成長分野」にリソースを集中させるとしている。
LGは声明で取締役会がこの決定を承認したと発表した。この意外性のない動きは、同社が2021年1月に行ったスマートフォン事業の方向性を見直すという声明に続くものだ。
米国のスマートフォン市場で長らく第3位の座を維持してきたLGは、在庫がなくなるまで端末の販売を継続し、地域によって異なるが一定期間は既存のスマートフォンに対するソフトウェアサポートを提供すると述べている。
LGによれば、スマートフォン事業の従業員の今後については地域レベルで判断するとしている。20−21年1月には同社はスマートフォン事業の売却を検討していると報じられていた。一方、同月にLGは2021年中に巻取り型スマートフォンを発売するとも発表していた。しかし、事業を維持するためのあらゆる努力は失敗に終わったようだ。
LGは声明で「今後もLGはモバイルにおける専門性を活かし、6Gなどモバイル関連技術を開発することで、他の事業分野での競争力を強化していきます。またLGの20年のモバイル事業培われたコア技術も維持され、既存および将来の製品に活かしていきます」と述べた。
LGのスマートフォン事業の業績不振は数年前から広く知られていた。他の無数のAndroidスマートフォンメーカーと同様に、LGも状況を好転させるのに苦労してきた。
LGはミッドレンジとハイエンド向けスマートフォンに注力してきたが、この2つの分野はHuawei(ファーウェイ)、Xiaomi(シャオミ)、OnePlus、Oppo、Vivoといった中国の携帯電話メーカーが数カ月ごとにコストパフォーマンスの高いモデルを発売しており、この10年間で競争が激化している(かつてライバルだったHTCも苦戦している)。
現在いくつかのスマートフォンメーカーは収益を上げるために、モバイル決済などのソフトウェアサービスに大きく依存している。LGがモバイル決済サービスを開始したのはSamsung(サムスン)が 「Samsung Pay」 を発表してから2年後の2017年だったが、LGのサービスのポートフォリオはずっと小さいままだった。
カテゴリー:ハードウェア
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画像クレジット:TechCrunch
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(文:Manish Singh、翻訳:塚本直樹 / Twitter)