Lyftは先日6億ドルを調達しているが、そのうちの2500万ドルがJaguar Land Roverから出資されていたことが明らかとなった。この出資はJaguarの子会社であるInMotionを通して行なわれている。しかし、このLyftが受け取ったのは資金だけではない;Lyftはこの資金調達と同時にJaguarと業務提携を結び、その契約の一部として大量のジャガーやランドローバーを受け取った。また、両社は自動運転の分野でも共同開発を進めていく。
Waymoとの提携や、先週発表されたばかりのNutonomyとの提携に引き続き、Lyftのパートナーリストに新たに有名企業が加わったことになる。また、Jaguar Land RoverがLyftの自動運転車プラットフォームであるOpen Platformに加わることも明らかになっている。今後、Jaguar傘下のInMotionは、Lyftのプラットフォームで「自動運転車を含むモビリティーサービスの開発とテストを行う」とされている。
Lyftがこれだけの短期間で(特に自動運転分野の)パートナー企業を集められているのは、最大のライバルであるUberが現在進行中の問題を抱えているからなのかもしれない。Uber CEOのTravis Kalanick氏はこれが原因でリーダーの座から退いている(少なくとも一時的には)。また、Lyftのアプローチは明確だ。彼らはUberとは違い、自社で自動運転技術を開発しようとはせず、パートナー企業との共同開発を目指している。
Uberもまた、自動車メーカーと手を組んで彼らをUberの配車プラットフォームに加える動きを見せていた。UberとLyftの両社はともに、未来の配車サービスと乗客をつなぐ役割を担いたいと思っているようだ。また、自動車メーカーたちは、すでにノウハウを持つUberやLyftと手を組むことで、自分たちで新しくビジネスを始めるよりも、複雑で困難な問題を避けながらこの業界に参入したいと思っているようだ。
JaguarがLyftに車両を提供したという事実は非常に興味深い。ビジネスとして成り立つ自動運転技術が生まれる前に、このパートナーシップによって両社による共同サービスが誕生する可能性がある。長らくのパートナーであるGMからの買収の話しをLyftが断ったのは、このJaguarとの提携交渉が進んでいたからなのかもしれない。
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