Magic LeapのCEOが退任

Magic Leapは常に話が大きかった。そしてその未来のビジョンをめぐって誇大妄想と興奮のカルトを煽った責任者は、同社の創業者でCEOのRony Abovitz(ロニー・アボビッツ)氏をおいてほかにない。米国時間5月28日にアボビッツ氏は「同社が本当に新たな資金調達のラウンドを確保したが、しかし同社は、トップに彼がいない状態で大きな方向転換をする」と発表した。

Business Insiderが入手したスタッフ宛てのメモによると、同氏は移行期の間も同社に在籍するが、しかし同社は彼に代わる者の候補を「積極的に募集している」そうだ。

そのメモには「私達は新たに有意義な資金調達を完了し、重要な戦略的エンタープライズパートナーシップの締結に向かう極めてポジティブな動きもある。Magic Leapが必要とする今後の変化とフォーカスを計画した取締役会と私にとって明らかとなったのは、私の役割が変わることが次の自然なステップであるということだ。私はこのことを取締役会と議論し、新たなCEOを導入すべきときが今であることで合意した。それは、エンタープライズにおける空間的コンピューティングにフォーカスした私達の計画の、商用化を推進できるCEOでなければならない」と書かれている。

この発表の前には、今月の初めにこの拡張現実のスタートアップは大量のレイオフを発表し、消費者製品の開発からエンタープライズ事業への完全なフォーカスに転換する、と発表した。そして今月の初めにはさらに3億5000万ドルの資金調達を確保して、今後のレイオフを避けた。

同社はAbovitz氏の在任期間中に数十億ドルのベンチャー資本を調達したが、AppleやMicrosoft、Facebook等とのメインストリームのARデバイスの開発競争では、たくさんのハードルを経験した。Abovitz氏はつねに消費者市場を意識していたようだから、エンタープライズへの方向転換で取締役会が別のCEOを求めるのも、当然だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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