何年も待たされたが、いよいよこの夏、Magic Leapが実際にハードウェア製品を出荷する。同社は以前にMagic Leap Oneの概要を発表し2018年中に出荷されるとしていたが、その後の情報はほとんどなかった。このため本当にこのスケジュールを守って製品を出すことができるのかと疑う声も少なくなかった。
Magic Leapはこれまでに23億ドルのベンチャー資金を調達しているが、Crunchbaseによれば出資者のリストにはGoogle、Alibaba、Andreessen Horowitz他、オールスターメンバーが並ぶ。同社は今日(米国時間7/11)、AT&Tが63億ドルを投じて独占販売権を得たと発表して大きな反響を呼んでいる。
そのARヘッドセットだが、Twitchのデベロッパー向けストリームにいくつかの解説が上がっている。最初にビデオではMagic Leapを作動させるハードウェアはNvidia
Tegra X2になるという。おそらく強力なバージョンが用いられるはずだが、モバイルデバイスに用いるにはサイズが大きすぎるのでMagic Leapでは腰に下げる専用のパックを製作している。
価格などの詳細は依然不明だ。
同社の以前の説明ではMagic Leap Oneはモバイルではあるが、ホームユースを主として考えているということだった。
疑問は多数残っている。たとえば、デバイスに用いられているディスプレイのテクノロジー、デバイスが実際に用いられたときの視野角など核心的な部分はまだ明らかにされていない。ヘッドセットはハンドトラッキング、アイトラッキングに加えて物理的なコントローラーを用いる。こうした複数のトラッキング方式がどのように相互作用するのか、デベロッパーが制御できる部分はどの程度かなども大きなクエスチェンマークのままだ。またバッテリー駆動時間についても知りたい。
Magic Leapは自社の技術がいかに革命的なものであるか十分に鼓吹してきたが、製品を宣伝するビデオに登場するデモ自体はごく短く、ARを実現する際のソフトウェア上の大きなハードルがどう解決されたのか、ヘッドセットはサングラス式に着用できる洗練されたデザインだが、このハードウェアを十分なスケールで量産できるのかなどわれわれが知りたいことは多い。
CEOのRony Abovitzは「今週中にさらにアップデートがある」とTwitterで予告している。これにはMagic Leap Nextという次世代製品(Oneもまだリリースされていないわけだが)についての情報も含まれるという。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)