Fortuneが今年も「世界で最も賞賛される企業」のランキングを発表した。上位を見るとAppleが今年も1位となっている。興味深いのは下位のランキングだ。Microsoftが2013年の17位から順位を下げ、2014年版では24位となってしまったのだ。ライバルと目される企業との差が大きく開いてしまったことになる。Amazonは2位で、Googleが3位というランキングだ。
なぜMicrosoftはライバルとの差を広げてしまったのだろうか。四半期毎の決算報告などは順調な様子を示しているのだが、しかしモバイル時代の方向性が見えないとして、ランクを下げているという面もあるのだろう。
Fortuneに記されたMicrosoftの企業紹介文は次のようになっている。
誰がCEOの座を引き継ぐのかということが、2013年での最も大きな懸案となっていた。しかしこの問題もサティア・ナデラ(Satya Nadella)の就任ということで決着がつき、Xbox、タブレット、そしてまたクラウドサービスなども順調に成長して、決算状況も順調な様子だ。今後は、Microsoftで22年の経験を積んできたナデラのネット関連やモバイル、ないし新たなデバイス関連のビジネスをどのように展開していくかに注目が集まる。ビル・ゲイツおよびスティーブ・バルマーも取締役として引き続きMicrosoftの将来に関与していくこととなっている。
Fortuneのリストは、世界中のビジネスリーダーがいくつかの基準にしたがってそれぞれの企業を評価していくという方式によって決定される。つまりは直近の1年間での印象度がランキングを大いに左右する。そしてこれは競合と比較する中で、市場にどのような受け止められ方をしているのかを示す指標ともなる。潜在顧客の目からみて、特定の企業がより強力になっているのか、それとも存在感を失いつつあるのかを見ることができるわけだ。
さらに、昨今はテック系分野で優秀な人材を確保することが非常に難しいものとなってきている。「世界で最も賞賛される企業」などのリストで上位に入ることは、就職先を考えるひとたちにも印象を残すこととなる。つまりここでランクを落としてしまうことは、リクルート面でも不利に働くことにもなってしまいかねないわけだ。
今のところ、Microsoftからのコメントは発表されていない。
IMAGE BY FLICKR USER ROBERT SCOBLE UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)
[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)