Bingは、学校生徒世代に対するアピール力を高めようとしているようだ。発表されたのは、K-12を対象とするオプトインプログラムで、名前をBing For Schoolsという。年内にもスタートさせる予定となっている。Bingを学校向けに特化したもので、検索結果に広告は一切表示されず、プライバシー面での強化がなされており、そしてアダルトコンテンツのフィルタリングをより厳格にしたSafeSearchを提供する。
繰り返しになるが、Bing For Schoolsは学校側からの申込みによってオプトインにより適用される。つまり都合に応じて標準の、学校用に調整されていないBingを利用することもできるわけだ。オプトインに申し込むことにより、当該学校のネットワークを利用してBing.comにアクセスすると、生徒たちの利用に適した形に調整されたBingにアクセスするようになる。申し込むことにより、無料で利用することができる。
このBing For Schoolsプログラムで他にどのような内容が提供されるのかについて、まだ詳細は明らかになっていない(詳細は現在詰めているところであるようだ)。しかし学業目的でコンピューターを触っているときに、広告で気を逸らしてしまったり、あるいは情報を勝手に渡されてしまったりすることを防ぐことも主目的のひとつとしている。SafeSearch機能も厳格化し、利用に際して簡単に設定を変えたりできないようにもする。もちろん、既存サービスの「制限」を持ち込むことのみがプログラムの目的であるわけではない。クリティカルシンキングのための、デジタルリテラシーについての教材なども提供していこうと考えているそうだ。
プログラムは無料で提供され、何かしらの見返りを予定するものではない。ただ、このプログラムを利用してもらえれば、アメリカの教育機関におけるBingの利用率が高まることに繋がる可能性もあるわけだ。生徒たちをBingに親しませることにより、プログラムから離れてもBing等、マイクロソフトの提供する環境を使い続けるようになる可能性もある。つまり、このBing For Schoolsは、未来を担う子供たちへの投資となるという意味だけでなく、Bingを運営するMicrosoftにとっての投資となる意味もあるわけだ。
BingのライバルであるGoogleも、「Search Education」や「Google Scholar」など、さまざまな教育関連ツールを提供している。しかし今回発表されたMicrosoftの取り組みは、より早い段階からの学生取り込みに寄与することができるかもしれない。
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(翻訳:Maeda, H)