NASAが近く、ほぼ20年ぶりに有人機のX-planeを飛ばす。X-planeはNASAがさまざまな技術をテストするための実験的航空機の総称で、フライトシミュレーターのX-Planeとは異なる。そのX-planeはX-57 Maxwellと呼ばれ、もうひとつ重要なのはNASAにとって初めての全電動の実験機であることだ。
NASAがX-57 Maxwellを米国カリフォルニア州のアームストロング航空研究センター(Armstrong Flight Research Center)に送付したことは、地上試験の開始が近いことを意味している。そして地上試験がOKとなったら飛行試験を開始する。この全電動のX-57以外にもNASAには、航空機の電動推進システムをテストするための航空機がいろいろある。それらは、来るべき航空輸送の全電動化に向けて、さまざまなスタンダードや設計慣行、認定計画などを作っていくための研究基盤でもある。それは、今勃興しつつある電動垂直離着陸機(VOTL機)による短距離交通の業界も視野に入れている。
NASAの計画では、今回のX-57およびその各種変形バージョンによるテストの結果は産業界やそのほかの諸機関、および規制当局と共有する。X-planeプロジェクトはまた、飛行の効率化や騒音の削減、人間の生活環境の安全などの面で、NASAが日常的な商用航空産業に対して技術的貢献をする手段のひとつにもなる。
画像クレジット: NASA
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)