Rocket Lab(ロケットラボ)では、火星の気候が時間とともにどのように変化してきたか理解を深めるため、火星を周回して磁気圏の研究を行うPhoton(フォトン)プラットフォームをベースにした2つの宇宙機を開発している。この科学ミッションはNASAのSIMPLEx(Small Innovative Missions for Planetary Exploration)プログラムから授与されたもので、2024年に、NASAがライドシェアロケットとして契約したまだ明らかにされていない商業打ち上げ用ロケットに搭載して火星に飛ぶ予定だ。
これは、Rocket Labが以前に発表した、地球の軌道を超えて移動する衛星プラットフォームとしてPhotonを使用するというビジョンを実現することを含め、いくつかの理由で注目すべき進展だ。また、Rocket Labの打ち上げ事業と宇宙船サービス事業が初めて切り離されるという意味でも興味深い。
Rocket Labの「Photon」は、同社の宇宙推進システム「Curie(キュリー)」を使用する衛星バスプラットフォームで、今回のミッションでは、状況制御システムや深宇宙探査システム、ウェイファインディングのためのスタートラッカーやリアクションホイールなどが搭載される予定だ。Photonの魅力は、深宇宙探査能力を小型で手頃な価格の、比較的質量の少ない打ち上げ用パッケージで提供することで、より多くの組織や機関に惑星間科学へのアクセスを広げることができるかもしれない。
Rocket LabがPhoton2機を投入するこの火星行きESCAPADEミッションは、2021年6月にデザインレビューが行われ、7月にはPhotonの製造、装備、飛行準備が始まる前に最終チェックが行われる予定だ。
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カテゴリー:宇宙
タグ:Rocket Lab、NASA、火星
画像クレジット:Rocket Lab
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(文:Darrell Etherington、翻訳:Aya Nakazato)