[筆者: Katie Roof]
NASDAQが、SecondMarket Solutionsを買収してその能力をNASDAQ Private Marketに合体させることで合意した。同グループは、DocuSignやPinterest、Shazam、Tangoなど非上場企業の株式の取引を支えていくことになる。
SecondMarketの現在のCEO Bill Siegelが、大きくなったNASDAQ Private Marketのビジネスを率いる。その本社は、サンフランシスコとニューヨークの両方に置かれる。業務は、最初の日から、通常通り継続して行われる。
買収の条件は公表されていない。
スタートアップの非上場期間が長くなっているので、株主たちのために流動性を提供すべきニーズも増している。NASDAQの執行副社長Nelson Griggsによれば、社員が自社株を売れるオプションを持てば、スタートアップは“多くの優秀な人材を吸引/保持できる”ようになる。
また企業にとっても、キャッシュ状況が楽になるので、IPOや売却に向かうプレッシャーが和らぐ。たしかにIPOをすれば一般的に株価は上がるが、住宅資金などのために、もっと前に株を売りたい社員もいる。
非上場でも、急速に成長している企業の株には需要がある。NASDAQ Private Marketは機関投資家にも働きかけて、彼らにも、これらIPO前のスタートアップの株式に関心を持ってもらう。
SecondMarketは2004年に創業され、これまで数度の“バージョンアップ”を行っている。非公開株のための二次市場としてはパイオニア的存在で、Facebookなどの人気株も初期にはここで取引された。
Facebookが上場した2013年からは、SecondMarketは、単発的な取引から企業がスポンサーになるトランザクションに焦点を移した。同グループは70社がスポンサーとなる株式公開買付け事業を仲介し、トランザクションの量として25億ドルあまりを処理した。
その間SecondMarketは、FirstMark Capital、Li Ka-shing、Social Capital、およびTemasek Holdingsから3400万ドルあまりの資金を調達した。
これまでNASDAQ Private MarketはSharesPostとのジョイントベンチャーだったが、これからはNASDAQがその完全なオーナーになる。