Netflixはユーザーがサービスを隅から隅までスクロールして時間を無駄にせず、観たい番組をすぐに発見するための方法を常に探ってきた。同社は最近テストを続けていたシャッフル再生を世界のユーザーに公開すると発表した。シャッフル再生は視聴体験の効率化に焦点を当てた機能であり、同社によればテストで高い人気を得たという。
Netflixは米国時間1月18日に2020年第4四半期の決算報告を発表し登録ユーザーが2億人を超えと発表した。同社はその中で新機能の開発についても簡単に説明している。「ユーザーがタイトルをブラウズせず、少ない候補から選択してすぐに見たいビデオを視聴できるようにする」という部分がこの新機能のテストを指している。決算報告ではまた「この機能は2021年前半に世界中のすべてのユーザーに公開される」と述べている。
NetflixはTechCrunchの取材に対して、このテストは、シャッフル再生を指していると確認した。我々は2020年8月にこのテストを報じている。同社によれば、この機能の名称はまだ正式に決定されていないというが、我々はとりあえず「シャッフル再生」と呼んでおく。
シャッフル再生ではホーム画面のユーザープロフィールの下に大きなボタンが表示される。クリックされるとパーソナル化のアルゴリズムが起動し、ユーザーが気に入る可能性の高いコンテンツがランダムにプレビューされる。これには視聴中や視聴リストに保存したタイトルに加えて、過去に視聴したコンテンツに似たタイトルなどが含まれる。
スマートテレビのNetflixアプリのサイドバーナビゲーションにもこれに似た機能があるが、名称は以前の「Play Something(いろいろ再生)」ではなく「シャッフル再生」に変更されていることがわかった。
テレビのNetflixアプリでホーム画面を下にスクロールしていくとある時点で「シャッフル再生」というオプションの説明と左サイドバーの「シャッフル再生」を指す赤い矢印が表示される。
Netflixはいきなりシャッフル再生を始めるのではなく「何を見ようか迷ったらこちらへ」 と表示し、まず仕組みを説明する。
すでに触れたようにシャッフル再生ボタンはすでに一部のユーザーのスマートテレビ用Netflixアプリに表示され、テストが行われている。
Netflixは投資家への説明で「シャッフル再生に対するユーザーの反応は好意的だった」と述べている。実はソーシャルメディアの投稿ではこの機能に対する評価は明らかに賛否両論だった。同社は、少数のユーザーのツイートではなく、Netflixのメンバーをこの機能を実際にどれほど利用したかというもっと確実性の高いデータに基づいて決定を下したのだろう。
またNetflixの説明によれば、シャッフル再生はTVデバイスでのみテストされており、ウェブやモバイルなどのプラットフォームではまだテストされていないいう。またこれまでにシャッフル再生にオプトインしたユーザー数のパーセンテージを明らかにすることも避けた。
シャッフル再生は、Netflixがユーザーのビデオの選択を効率化する試みの最新例だ。
2019年にNetflixは人気番組をクリックしてランダムなエピソードの再生を開始できるシャッフルモードをテストした。これは、ユーザーが「The Office(ジ・オフィス)」や「Friends(フレンズ)」といった人気シリーズのエピソードをランダムに視聴したい場合には好都合な機能だが、Netflixはどちらのシリーズも最新版の配信権を手放している。
Netflixはログイン画面やスクリーンセーバーで番組を宣伝するなどしてきた。しかし「プレビュー自動再生はうるさい」というユーザーの苦情に応じて、2020年にプレビュー再生をオフにする方法を追加した。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix
画像クレジット:TechCrunch
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)