非常に奇妙な第93回アカデミー賞授賞式ですべてが締めくくられ、終わってみるとNetflix(ネットフリックス)がリリースしたオリジナル作品が7つのオスカー像を獲得していた。
同ストリーミングサービスの受賞内容は「Mank(マンク)」が2部門(美術賞と撮影賞)「Ma Rainey’s Black Bottom(マ・レイニーのブラックボトム)」が2部門(メイクアップ&ヘアスタイリング賞、衣装デザイン賞)「My Octopus Teacher(オクトパスの神秘:海の賢者は語る)」の長編ドキュメンタリー賞「If Anything Happens I Love You(愛してるって言っておくね)」の短編アニメ賞、そして「Two Distant Strangers(隔たる世界の2人)」の短編映画賞となった。
一方、Amazon(アマゾン)の「Sound of Metal(サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~)」は音響賞と編集賞を受賞し、Facebook(フェイスブック)のOculus StudiosとEA傘下のRespawn Entertainmentは、共同制作した「Colette(コレット)」により短編ドキュメンタリー部門で初のオスカーを獲得した。
この年はパンデミックにより映画館が閉鎖または収容人数を減らして運営しており、映画芸術科学アカデミーは授賞式の延期や受賞資格の変更を余儀なくされた。また、劇場公開作品とストリーミング作品の区別も実質的になくなった。例えばSearchlight Pictures(サーチライト・ピクチャーズ)は、作品賞を受賞した「Nomadland(ノマドランド)」を劇場とHulu(フールー)で同時公開した。
Netflixは合計36部門にノミネートされ、最も多くノミネートを受けたスタジオとなり、中でも「マンク」が最多部門のノミネートを獲得した作品となった。また、同社の7部門での受賞は、2020年の2つの受賞から大きく前進している。
前評判でも「ノマドランド」が作品賞の最有力候補と見られていたが、それでも、Netflixの経営陣には落胆する理由があった。ほとんど前例のないことだが、式典の夜の最後の賞は作品賞ではなく「マ・レイニーのブラックボトム」での演技が評価された故Chadwick Boseman(チャドウィック・ボーズマン)の受賞が広く予想されていた主演男優賞だったのだ。そのため、(出席していなかった)Anthony Hopkins(アンソニー・ホプキンス)が「The Father(ファーザー)」で受賞したときには、かなりがっかりくる夜の終わりとなった。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix、アカデミー賞、動画配信
画像クレジット:Gisele Schmidt / Netflix
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(文:Anthony Ha、翻訳:Aya Nakazato)