NSAのターゲティング技術は、広告には及んでいなかった


もしNSAがTechCrunchだけを誕生パーティーに招待したら、私は一人でケーキを食べなくてはならないだろう。われわれはNSAの大ファンではないが、彼らは本誌読者を気に入っているようで、当サイトに一貫して広告を出し続けている。

これは、過去数ヵ月間かなりの時間を割いて、われわれの憲法修正第4条の権利を侵害していると思われるその行為に関して、NSAを非難攻撃してきた私にとっては、少々居心地が悪い。そしてNSAは、〈このまさにそのことを書いた記事〉を通じて、宣伝費を使って本誌の読者にリーチしようとしている。

われわれのスペースを彼らに分け与えることは、漠然と民主的であると私は考えているが、それは金銭的関係であり(彼らがわれわれに払っている。直接あるいは第3者を通じて)、表現の自由の問題ではない。

これまで私は、広告に関して利益の相反を感じたことはない。その理由は、みんなと同じく、耳を貸さないからであるところは大きい。しかし、私の名前を載せたページで、NSAが直接を物を売り歩くのは受け入れ難い。

これは本誌のMicrosoftについて書いたページに載った、NSAの求人告告だ。

鮮かな(ぞっとする?)NSAブランドを擁するページに、私の名前が書かれている。お願いだからやめてほしい。

今日(米国時間9/29)、NSAがどうやってアメリカ国民のデータを集めているかが新たに暴露された。このNew York Timesの記事には、エドワード・スノーデンがリークした文書に基づき、NSAがわれわれのソーシャルグラフを追跡していることが報じられている。

2010年以降、国家安全保障局は、その膨大な収集データを使い、一部アメリカ国民のソーシャルなつながりを示す精緻なグラフを作成している。そこには特定日時における居場所、同行者、その他の個人情報が書かれている・・・

アメリカ国民のプライバシー侵害に関する懸念を踏まえ、これまでコンピューターによるこうしたデータの分析は、外国人を対象とするものに限られていた。

私と、NSAおよびその監視プログラムとの隔りを思うと、私と経済的関係のあるグループに、いかなる形にせよ彼らが支払いを行う(直接、第3者によるターゲティング、再ターゲティングを問わず)ことを、私は望まない。そして、TechCrunchがギャラを払えば、いくらかのNSAマネーが私の銀行口座に漏れ入ってくる可能性が高い。実に不愉快である。

もう一つ最近暴露された事実によると、司法省は、エドワード・ストーデンが姿を現した翌日に、彼のメールプロバイダーを標的にした結果は不調に終った。そして、上院は、NSAがインターネットの中核をなす光ケーブルを直接盗聴している、というわれわれが既に知っていることを認めた。

そうそう、もう一つ。読者はNSAの iPhoneとiPad両方に対応したアプリをご存じだろうか?おそらくご存じないだろう。現在のバージョンは、ページに表示されるために必要な平均スコアを得るためのレビューすら書かれていないから。仕様に書かれた機能が笑える:「NSAのビデオおよび従業員による証言」。それと「QRコードリーダー」。

しかし、このNSA iPhoneアプリの真骨頂は、ユーザーの位置を追跡〈しない〉と約束していることだ。

NSA Career Links 2は、道路案内を作成するためにあなたのデバイスの位置情報を使用しません。すべての位置情報は、NSA Career Link 2あるいは国家安全保障局とはつながりのないサードパーティーの地図アプリが利用します。

しかし、ジョークにもならない。先週NSAは、アメリカ国民による通話の位置を追跡していたことを、事実上認めた。だから、私はあんたを信じていない。

トップ画像提供:Martin Terber。HT Gripperは、私とTechCrunchにこれらの広告について知らせてくれた。

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(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

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