最新のリーク情報によると、NSAにはX-Keyscoreと呼ばれるプロジェクトがあり、わずかなキー操作でユーザがインターネット上で行うことのすべてが分かる。チャットの内容も、メールも、Webの閲覧先も。
そのシステムは、ユーザを特定するための情報としてメールアドレスを利用する。NSAが集めたネット上のトラフィックやメタデータのデータベースは、メールアドレスのユーザ名やドメインで検索される。
Snowdenは6月10日のGuardian紙に、“その人の個人的なメールアドレスが分かれば、誰でも、あなたでもあなたの会社の経理の人でも、連邦裁判所の判事でも、それに大統領でさえも、ネット上のトラフィックを盗聴できる”、と語っている。それは、このX-Keyscoreのことだったのだ。
そのシステムはNSAのアナリストたちが無許可で自由に利用できる*。2010年に作られた教育訓練マニュアルによると、システムに特定個人のデータをリクエストできるのは、アナリストだけである。そしてそのシステムは、起点または終点が合衆国であるトラフィックを、各種のキーワードで検索する。Facebookのコメントをはじめ、ソーシャルメディアのデータも検索できる。〔*: NSAは否定。〕
データは恒久保存されない。一日に何十億レコードものデータを集めるから、データベースにはほんの数日分しか保存できない。NSAによると、その検索によって特定の人びとのあいだの、インターネットや電話による通信を見つけて拾い上げたり、ブログ記事やメールやそのほかの共有コンテンツ中に特定の言葉や名前を見つけることができる。その結果は完全に監査されるが、海外のターゲットに限定されている。ただし、そういった諜報情報の中にアメリカ国籍の者が紛れ込むこともある。
NSAはGuardian紙の取材に対して、“XKeyscoreはNSAの合法的な海外諜報システムの一部として利用されている。NSAが集めるデータにアナリストが無許可で自由にアクセスできるという申し立ては、まったく真実ではない”。
出典: The Guardian
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))