Oculus VRがこのほど、 Surreal Visionを買収して、後者の、仮想環境中に外部の現実世界の3D画像をリアルタイムで作り出す技術を、利用させていただくことになった。その仮想環境が遠隔地のVR像であれば、いわゆるテレプレゼンスの錯視も作り出すことができる。
Surreal Visionがシェアしている情報によると、それによってOculusはその技術の幅を、混成現実(mixed reality, 仮想現実と実現実のハイブリッド化)にまで広げることになる。MicrosoftのHoloLensではVRと目の前の実現実がデフォルトで混成されるが、Oculus Riftにはそれがなかっただけに、今回の買収はOculus VRにとって、その多様な商用実用化市場への展開にとって、きわめて重要だ。Surreal VisionのOculusにおける目標は、仮想環境中に外界を完全かつ継続的に捕捉して再構成することだ。しかも両者が、完全に一体化してユーザに区別がつかない形で。
このハイブリッド技術で作り出されるテレプレゼンスは、非常にスケールの大きいものも可能だ。自分が、快適なオフィスにいたまま、火星で行われる会議に出席することもできる。遠い外国にいる知人などを、ここに居ながらにして訪ねることもできるだろう。
Surreal Visionのファウンダは、リアルタイムの情景を再構築する技術でPhDを取った、辣腕の技術者たち三名だ。彼らはイギリスからワシントン州RedmondのOculus Researchにテレ通勤することになる。