オフライン(インターネットや携帯電話不要)のメッセージングソフトFireChatを作っているOpen Gardenが、FireChatを支えているメッシュネットワーキング技術をすべてのデベロッパーのために公開する。今日バルセロナのMobile World Congressで同社が発表したMeshKit SDKによりデベロッパーは、自分のアプリにピアツーピアの通信機能を容易に実装できる。すぐに思いつくユースケースはチャットだが、音声やビデオにも使えるし、スポーツの実況なども可能だ。
数か月前に同社のWebサイトで秘かに発表されたこのSDKは、当面Androidのみだが、iOSバージョンのローンチも遠くない、という。SDKを利用したい人は、同社に登録する。
MeshKitは、人びとがメッシュネットワーキングに期待する標準的な通信機能をすべて備えている。たとえばひとつの接続ノードから全員がインターネットにアクセスできる機能や、完全なオフライン機能などだ。なお、すべてのメッセージがエンドツーエンドで暗号化されている。
このSDKに関して同社とパートナーしているブラジルの音楽アプリStudio Solは、このメッシュネットワーキングを使ってユーザーが友だちと音楽を共有できる機能を提供している(インターネットの接続がなくても)。同社は、アプリの配布にもこのSDKを使うことを考えている。OpenGardenの試算では、インターネットのWiFi接続や4Gの携帯接続を使う場合の最大15倍高速な、アプリのダウンロードが可能だ。
このSDKに利用は有料だが、まだ料金は発表されていない。“まだ料金は決めてないが、デベロッパーからの相談には応じる”、ということだ。