OpenStackのインストールを単純化してくれるサービスNebulaが、昨日(米国時間4/1)閉店した。
サービス閉鎖の発表が2015年4月1日だったが、しかしそれは、エイプリルフールのジョークではなかった。
たいへん心苦しいことですが、本日、2015年4月1日に、Nebulaがオペレーションを停止することを発表いたします。
これは私たちにとってつらい発表ですが、顧客や株主や社員のみなさまには、あらゆる選択肢を検討した結果、万策尽きたことをご報告申し上げなければなりません。
同社の将来性は大きかった。これまで3850万ドルのベンチャー資金を調達し、2014年4月13日には350万ドルの融資を獲得していた。協同ファウンダには元NASAのCTO Chris Kempもいたが、彼は2013年に同社を去り、今ではOpenStack Foundationの取締役の一人だ。
OpenStackのエコシステムで使われているデータベースTesoraのCEO Ken Ruggは、この発表が今進行中のOpenStack世界の整理統合の一環だ、と言う。
Ruggはこう説明する: “MetacloudとCloudScalingは、どちらもすでに買収された。池に大きな魚が入ってきたので、今でも残っている小さな“OpenStack専門/汎用企業”はますます競合が難しくなっている。Red HatやHP、IBM、Oracle EMC、VMwareなどが全員、自分たちのディストリビューションに巨額の投資をしているから、Nebulaのような企業は対抗できない”。
Ruggによれば、Nebulaは市場参入が早すぎて、OpenStackはまだ成熟に達していなかった。同社のようなサードパーティサービスが提供する、より容易なインストールを求める顧客も、まだ十分に多くなかった。アーリーアダプターたちは自分で自分の手を汚すことを厭わないが、しかし市場の成熟とともに、第二波のユーザがやってくる。彼らは、もっとシンプルなやり方を求める。アプライアンス的なサードパーティサービスは、OpenStackを使うための、もっとすっきりとした方法を提供する。Nebulaがまさにそうだったが、まだ市場がそこまで成熟していなかった。
Ruggは説明を続ける、“アプライアンスとしてのソフトウェアソリューションの提供は、市場がもっと成熟していて、それを使うソフトウェアと人間への大きな需要がすでにある、という状態でなければだめだ。つまりそれは、十分な技術力がなくて“プラグ&プレイ”を求める、中〜後期市場の多数派に売れるものだ。データウェアハウスアプライアンスのNetezzaが登場したときは、人びとがすでにデータウェアハウスの必要性を認識していて、上品質でしかも使いやすい実装を探し求めていた。OpenStackはまだ、アーリーアダプターの段階だ”。
そしてNebulaは、市場参入が早すぎたことの高い代価を払ったのだろう。今のような市場の変動期には、小粒な選手たちにとって、生き残り策を見つけることがとても難しいのだ。
情報開示: ぼくはTesoraのブログを担当して給料をもらっていた。