Palmのスマートフォンの復帰は、2018年の今も生きているようだ。昨年、中国の家電企業TCLの役員は、あの惜しまれつつ亡くなったモバイルブランドが、同社のスマートフォンコングロマリットのポートフォリオの一部として復帰することを確認し、その年もあと5か月足らずというタイミングで、“PVG100”がFCCとWi-Fi Allianceに登録された。
そのハンドセットを見つけたのはAndroid Policeだったがそれでも、名前と二つのWi-Fiバンドぐらいしか情報はない。でもその記事によると、5GHzのサポートがないから、大々的なニュースになりそうな旗艦機ではない、という。Androidは8.1だが、でも今のところAndroid PieはGoogleのPixelなど一部の機種だけだから、しょうがないだろう。
TCLに問い合わせてみたが、そのスマートフォンの正式発売までは何も言うことはないようだ。でもこれは、最近の同社の、BlackBerryブランドの復活に似た状況になるのだろうか。それなら、TreoやPreのような過去機種の化粧直しによる、ノスタルジーに訴える製品になるのだろう。
でもそのBlackBerryのKeyOneと同じく、過去の著名ブランドの名声への依存は、それほど強力なマーケティング戦略にはならない。しかもPalm OSのないPalm機を、Palmと呼べるのか? 悲しくも後者は、LGのテレビや冷蔵庫の中で生きている。でもそのおしゃれなAndroid機が、もしかして、昔のPalmの栄光を思い出させるかもしれない。
TCLはPalmの商標を2014年に取得し、BlackBerryのブランド復活がある程度成功したことにより、Palmで二匹目のどじょうを狙うのだろう。