キャッシュレスのコード決済サービスを提供してるPayPayは4月16日、スーパーマーケット大手のイオンとの提携を発表した。関東地区と山梨の32店舗限定で、決済金額の20%を還元する「イオンでPayPayはじまるキャンペーン」を実施する。
5月31日23時59分までの期間限定で、1回あたりの還元上限は1000円、累計の還元上限は2万円なので、1回あたり5000円前後の買い物を20回に分けて決済すると最大限の還元を受けられる。イオンでは食料品や日用品、衣類までさまざまな商品が揃っているので、5月末までの1カ月半に5000円の買い物×20回、計10万円を使って最大限の還元を受けることも難しくはないだろう。
なお還元額が反映されるのは翌月20日前後となる。少々マニアックだが、中国系コード決済アプリの「Alipay」(支付宝)上でPayPayのQRコードを読み込み決済した場合は、キャンペーンの対象外となる。
並行して実施されている「第2弾100億円キャンペーン」とは、還元に関する適用条件が一部異なるので注意。PayPay残高やYahoo!マネーでの支払は20%還元だが、Yahoo! JAPANカードを含むクレジットカードでの還元率は10%になる。つまり、100億円キャンペーンでは19%還元だったYahoo! JAPANカードがイオンのキャンペーンでは10%還元となる。
さらにややこしいのが、イオンキャンペーンよりも100億円キャンペーンのほうが優先適用される点。PayPayによると、利用者への還元額が最大になるように自動的に調整されるとのこと。とはいえ、すでにPayPayを利用しており100億円キャンペーンでの付与額が上限額に達している場合であっても、イオンのキャンペーンが適用される点には注目だ。
このキャンペーンに併せて、4月25日からはイオン銀行の口座からPayPayへの即時チャージが可能になる。イオン銀行の口座があれば利用可能で、インターネットバンキングの契約なしでもOK。
イオンでPayPayはじまるキャンペーンの対象店舗は以下のとおり。
- 茨城県
イオンスタイル水戸内原
イオンつくば店
イオン下妻店
イオン土浦店 - 栃木県
イオン小山店
イオンスタイル佐野新都市 - 群馬県
イオン太田店
イオン高崎店 - 埼玉県
イオン与野店
イオン浦和美園店
イオン川口前川店
イオン羽生店
イオンスタイルレイクタウン
イオン春日部店
イオンスタイル北戸田 - 千葉県
イオンスタイル幕張新都心
イオン富津店
イオン成田店
イオン千葉ニュータウン店
イオンスタイル木更津
イオン津田沼店
イオン八千代緑が丘店
イオン柏店
イオン銚子店
イオン船橋店 - 東京都
イオンむさし村山店
イオン日の出店
イオンスタイル多摩平の森
イオン東久留米店 - 神奈川県
イオン大和鶴間店
イオンスタイル座間 - 山梨県
イオンスタイル甲府昭和
現状は、関東、山梨県の一部のイオンのみの実施なので利用者が限られてしまうが、これを皮切りに他地域のイオン、ダイエー、マックスバリュ、まいばすけっと、アコレなどのグループ店舗でPayPayが利用可能になればPayPay経済圏が一気に広がる。国内小売業の最大手のイオンの店舗で使えることで、PayPayの主婦・主夫層やシニア層への広がりも期待できる。さらに、イオンモールなどの郊外型の大型ショッピングセンターへのPayPay導入が進めば、熾烈を極めるコード決済サービスでかなり優位になることは間違いない。
一方で、解決すべき課題もある。イオンではイオンカードを利用することで、毎月20日、30日の買い物代金が5%オフという施策を実施しているほか、イオンカード独自のポイント制度「ときめきポイント」もある。今回の還元キャンペーンは期間限定であり、イオン側が支払うPayPayの決済手数料は当面はゼロ円だと思われるが、今後PayPayに決済手数料が設定された場合に、イオンカードをはじめとするイオン経済圏とどう擦り合わせていくのかに注目だ。