マーケティング情報サービスIDCによると、本年第三四半期において世界のPC市場は前年同期比で7.6%縮小した。同社が予想していた9.5%の縮小に比べると、縮小幅は小さかった。〔以下、いずれも台数ベース。〕
合衆国のPC市場は同四半期において前年比横ばいで、縮小率はわずかに0.2%だった。このことと、三大OEMの出荷量が増えていることは、暗くなりがちな市場に数条の光を投げかけている。
しかしASUSとAcerは2012Q3に比べて出荷台数が2/3以下へと激減している。同四半期に関しては、Microsoftの最新オペレーティングシステムWindows 8.1のリリースに伴う企業の買い替え需要が期待されていた。
同四半期の総出荷台数は8200万弱で、これに対し前年同期には8800万強だった。しかしPC市場は依然として巨大であり、各社に大きな売上をもたらしている。とりわけ、Lenovo、HP、Dellの三社が市場の半分近くを支配し、その合計シェアは46.1%に達する。
これらの2013Q3データから、われわれは何を読み取るべきか? 私見ではそれは、Post PCをめぐる果てしない議論がある中で、しかし、まだまだ当分はPC時代であることだ。われわれも、その時代の中にいる。IDCは、2014年にもPCのグローバルな減少傾向は続くだろう、と言っているが、しかしそれでも、PCは毎月100万台近く売れている。ヨーロッパは経済状況の不確定性のため2013Q3はPCの出荷台数が5%落ち込んだが、もしも経済が健全なら前年同期比横ばい程度だったと思われる。
PC市場は次の四半期(2013Q4)が勝負だ。Microsoftは1年前よりも強力なオペレーティングシステムを出す。またWindows 8.1を搭載したPCは、昨年のタッチ未対応機に比べてずっと良くなる。これらがMicrosoftにとって追い風になれば、減少幅は最小に抑えられ、PC市場が生気を取り戻すことも考えられる。
もう一つ興味深い疑問は: PC市場の縮小傾向の「底」は、いつ、どのあたりか? そこから、カーブが再び上向きになることは、あるだろうか? それは、ないだろう。これまで、新学期(9月)にはPCの売上が伸びたものだが、今年はそれがなかった。人を、落ち着かない気分にさせる現象だ。
画像クレジット: Dell Inc.
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))