先月、歯科技術のスタートアップ、ONVIがカメラ内蔵の歯ブラシを発売した。ユーザーは自分の歯がゆっくりと朽ちていく様子をアップで見ることができる。これは、幸いなことにそれとは違う。
多くの点で、Philipsの新しいスマート歯ブラシはOral-Bの製品に似ている。Sonicare FlexCare Platinum Connectedという長ったらしい名前のBluetooth対応電動歯ブラシは、使用者の歯磨き習慣を追跡し改善するために作られた。
発売前に同社と話した時、広報担当者は「真に意味のあるイノベーション」の必要性を強調し、それは「つながった歯ブラシは誰でも作れる」からだと言い、つまるところ、今200ドルの高級な電動歯ブラシを買うような人には、一日に2回歯を磨くよう念を押す必要などないのだから、と付け加えた。
つまり、スマート歯ブラシを作るなら、スマートに作らなくてはいけない、ということだ。言い換えれば、歯ブラシを〈つなぐ〉だけのために、つながった歯ブラシを作ってはいけない。
ここでPhilipsが強く推しているのが3Dマウスマップで、歯科医はこれを使って、ユーザーの磨き過ぎあるいは磨き足りないことによる問題を個別に指摘することができる。アプリはその情報を利用して、歯を磨く間どこに時間を費やすべきかを決める。また、決められた2分間の歯磨きが終った後、どこが抜けていたかを知らせて、時間を延長するタッチアップ機能もある。
ユーザーの動作は内蔵センサーが検知し、リアルタイムでブラッシング状況を表示する。この情報は時間と共に記録され、歯科医は次の定期検診までに対処の必要な箇所を特定できる。歯磨きの宿題のようなものだ。
歯ブラシ自身には、3段階の強度設定、圧力センサー(強く押しつけすぎると警告する触感ブザー付き)、タイマー等が備えられている。ブラシの先端はゴム素材を使って歯と歯ぐきを保護している。そして会社の説明によると、バッテリーは最大2週間持続するとのことなので、旅行のお供にもなりそうだ。
Sonicare FlexCare Platinum Connectedは、7月から200ドルで発売される。ブラシ部分のバクテリアを消毒するUVサニタライザーとのセットも提供される。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)