Pinterestが性差別訴訟で前COOと23.4億円で和解

Pinterest(ピンタレスト)は米国時間12月14日、前COOであるFrancoise Brougher(フランソワーズ・ブロワー)氏提出した性差別訴訟で和解したことを発表した2020年8月(未訳記事)、ブロワー氏はPinterestを訴え、性差別、報復および不当解雇を主張した。

和解の一環としてPinterstはブロワー氏と弁護士に対して2000万ドル(約20億8000万円)を支払い、Pinterestおよびブロワー氏がともに、テック業界の「女性および過小評価されている人々の向上」のために250万ドル(約2億6000万円)を供出することを約束した、と同社が提出書類に書いた

「Pinterestは、多様で公正で開放的な職場環境を育む重要性を認識しており、企業カルチャーの改善に向けて今後も行動していく」とPinterestとブロワー氏は和解に関する共同声明で語っている。「ブロワー氏はPinterestが職場環境を改善するためにとった有意義な措置を歓迎しており、全従業員が疎外されず支えられていると感じるカルチャーを作ることを約束するようPinterestに期待している」。

ブロワー氏が訴えを表面化してまもなく、Pinterest社員は彼女の告発およびPinterest元社員の黒人2人の訴えに応えてストライキを敢行した。ブロワー氏の訴訟以前に、Aerica Shimizu Banks(エアリカ・シミズ・バンクス)氏とIfeoma Ozoma(イフェオマ・オゾマ)氏が、Pinterestを人種差別で訴えた。

ストライキに加えて、Pinterestの全体に構造的変革を求める嘆願書が回覧された(Coworker.org投稿)。要求されている変革には、昇進基準と定着の完全な透明性、総報酬の透明性、およびCEOと2階層以内の従属関係にある社員の少なくとも25%を女性に、8%以上を過小評価されている従業員とすることが挙げられていた。

それ以来、Pinterstは取締役会レベルで明らかな変化を見せた。ストライキの数日後、PinterestはAndrea Wishom(アンドレア・ウィショム)氏を同社初の黒人取締役に任命したと発表した。2020年10月にPinterestは、2人目の黒人取締役であるSalaam Coleman Smith(サラーム・コールマン・スミス)を加えた。

Pinterestは、経営者レベルの多様性改善のために雇用と面接のプロセスを強化し、インクルーシブ教育を改定するとともに、Pinterestが報酬を決定するを詳しく書いた社内Wikiシステムを立ち上げたと語った。

関連記事:Pinterestが初の黒人ボードメンバーを発表、不動産会社社長でマルチメディア制作会社の元幹部

カテゴリー: パブリック / ダイバーシティ
タグ:Pinterest

画像クレジット:Smith Collection/Gado / Getty Images

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。