ゲーミングプラットフォームのRobloxがデジタルアバター作成のLoom.aiを買収

Roblox(ロブロックス)は米国時間12月14日、Loom.ai(ルームドットエーアイ)というデジタルアバターのスタートアップを買収すると発表した。よりリアリスティックな人間のアバターの作成にフォーカスしている企業の買収は、リアリズムを脇に押しやる傾向があるエクスペリエンスを構築することでインパクトを生み出してきたゲーミングプラットフォームにとって興味深い動きだ。

TechCrunchは2016年にLoom.aiの135万ドル(約1億4000万円)のシードラウンドをレポートした。その後、同社は追加のシードファンディングを行い、調達した資金は計590万ドル(約6億2000万円)になった。同社の投資家はY Combinator、Samsung Ventures、Anorak Ventures、Zach Coeliusなどだ。

買収の取引条件は明らかにされなかった。

Loom.aiは2010年代半ばに創業された数あるアバター企業の1社だった。そうしたアバター企業はコンピュータービジョンの発達で資金を集め、アプリ内アバターを作るのに彼らのテックに頼っているユーザーのクロスゲーム・クロスプラットフォームネットワークの構築を目指していた。こうした分野はBitmoji(ビットモジ)買収後にSnapchat(スナップチャット)のような企業が作り出したものを拡張した3Dでのチャンスに資本を投入することを目指していた。

画像クレジット:Loom.ai

そして次第にフォトリアリズムから、ユーザーが2Dの写真をアップロードして自動でリアリスティックな3Dアバターを作ることができるミー文字のような表現を作ることへと取り組みをシフトさせた。近年は企業向けサービスにかなり重点的に取り組んでいる。同社のプロダクトには、Slack(スラック)や WhatsApp(ワッツアップ)のようなメッセージプラットフォームで使用できるパーソナライズされたアバタースティッカーや、ビデオ電話時に使えるライブアバターを作ることができる一連のインテグレーションが含まれる。

Robloxはどちらかというとかなり単純化したアバターを展開しているが、今回の買収は同社がよりリアルで本物そっくりの顔のアニメーションに力点を置いているシステムの構築に意欲を持っていることを意味する。買収発表のプレスリリースの中でRobloxは今回の買収が「次世代アバターの開発を加速させる」としている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:RobloxLoom.ai買収

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(翻訳:Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

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