Pinterestは本日(米国時間6月28日)、購入したい商品を探すための新ツールを発表した。商品は現実世界で見ているものから探すことができる。
使い方はこうだ。Pinterestの検索にある、画像検索ボタンをタップする。興味がある物にカメラを向けると、アプリは写っているものの画像検索を自動で行う。認識できる物には全部オブジェクトを追加する。ユーザーは追加されたドットをタップすると、類似商品のレコメンドを見ることができる。
この画像検索ツールは次の数ヶ月で展開するとPinterestは説明する。この画像検索ツールは、一連のアップデートの一部に過ぎないと今朝サンフランシスコで開催したイベントでPinterestが伝えた。
画像検索ツールは全体の画像検索機能アップデートの一部だ。今後、ユーザーはPinterestで写真を開くと、写真に写るものを判別し、Pinterestが類似商品があると判断した物を自動で検出する。ユーザーが画像検索ボタンをタップすると、ドットが表示される。ユーザーは画像の指定範囲を調整し、より精密な画像検索を行うことも可能だ。
これは、Pinterestの抱えるオンライン・コマース企業をさらに活かすための施策だ。Pinterestは画像検索ツールに大々的に投資し、ユーザーは画像から商品やPintrerestのピンを探したりすることができる。ウェブには他の画像検索ツールもある。だが、Pinterestは画像検索に大きな焦点を当てていると公に発表している数少ない企業のうちの一社だ。
カメラから画像検索できるという今回のアップデートは、ユーザーが購入体験において初めて商品に関心を持つ瞬間にPinterestが近づくことを意味する。これまでユーザーが現実世界の何かを見て、購入をすぐに決断する瞬間にEコマース企業が入り込むことは難しかった。どこの販売店でも、この重要だがあまりに小さなチャンスを得ることは難しいが、それでも物理店舗の方が有利だった。今回、カメラからの検索テクノロジーを用いたツールを追加することで、Eコマース企業がその瞬間に訴求し、オンライン購入へとつなげることが可能となる。
Pinterestがこのような施策を取るのは自然なことだろう。Pinterestはほぼ全てが画像による体験を提供していて、それはテキストの情報よりユーザーを惹きつける。また、企業がそのユーザーを潜在的なカスタマーに転換する助けにもなる。Pinterestはユーザーの購入プロセスのどの場面にも入り込むことができる。特定の商品やブランドに興味を持つところから、商品の検索し、購入の意思を固め、最終的に購入に至るまでだ。Pinterestには全てのタッチポイントがあるため、パートナーと協力して、広告を打つことが可能だ。Pinterestは他のネットワークにはない広告ツールが提供できる。
画像検索の他に、Pinterestは新たなコマースツールも展開する。このツールはユーザーのウェブを使う場面についていき、ユーザーがどの媒体からでもプロダクトを検索したり、購入したりすることを可能とする。
Pinterestの新たな「ショッピング・カート」機能も今回の重要なアップデートとうまくつながる。Pinterestから購入可能な商品で、気に入ったものをユーザーはショピングカートに追加することができる。カートはアカウントをアクティブにしている他のどのプラットフォームからでもアクセスすることが可能だ。例えば、スマホで気に入った商品を見つけたが、まだ購入を迷っている場合、あとでiPadから購入したりすることができる。あるいは、ウェブからも購入できる。Pinterestはウェブバージョンにも購入機能を展開し、アプリだけに留まらない購入体験を広めたい考えだ。
Pinterestはブランドに、コンシューマーとの新たなタッチポイントを提供する。ブランドページだ。ユーザーが特定のバッグを探しているなら、販売店のページに直接アクセスし、その販売店が取り扱っている類似商品も合わせて見ることができる。
コマースツールがPinterestにとって重要なのは、前述したようにPinterestはコンシューマーの購入体験の全過程にアクセス可能だからだ。Pinterestは他の類似サービスと同じように、広告パートナーやコマースパートナーとして多くの事業者を集めたい。Pinterestのコンテンツの大部分は商業用コンテンツであり、スムーズな購入体験はPinterestのサービスにとって重要だ。
Pinterestのようなスタートアップしか、このような画像検索エンジンを用いた購入体験という大幅なアップデートを展開することはできないだろう。他のコマースサイトにはこういったツールは存在しない。Pinterestは大規模なソーシャルネットワークであり、1億人以上のユーザーがいる。ユーザーはキュレートショップやオーガニック検索、あるいはPinterestの進化し続ける広告ツールによる高度なターゲット広告から欲しい商品を見つけ、購入に至っている。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)